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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
三日目
170/243

ep.170 ジョージの苦手なモノ

桜子達が出発したのを、学校の駐車場から双眼鏡越しに見ていた男達がいた。

《ケルベロス》のタケとジョージだ。

二人はタケの愛車・ベンツ・E300に乗り込むと、エンジンを掛けすぐに桜子達を追った。

ステアリングを握るタケを横目に、ジョージが車載の無線機を取り、

「本部!取れるか?こちら、《ケルベロス》ジョージ!」

返事はすぐあった。

『はい、こちら本部。ジョージさん、お疲れ様です。どうしました?オーバー』

ジョージは怒鳴る。

「嬢ちゃんが動いた。今、本部の《ケルベロス》メンバー、誰がいる?」

『はい、近くにヒロさんが居ますが。オーバー』

「代わってくれ!」

『ジョージさん、ヒロです。オーバー』

「ヒロか?昨日の嬢ちゃん覚えているか?」

『はい、ボスの可愛がってる女の子ですよね。オーバー』

「あぁ、たいしたタマだぜ、あの嬢ちゃん。仲間引き連れ、カタ着けに行きやがった。手の空いてる奴引き連れ、応援頼めるか?」

『はい。シゲさんとシュウを連れて行きます。で、何処まで行けば?オーバー』

「目的地は、堺インペリアル・ホテル。バスで来てくれ。それからなっ、恐らく怪我人多数でるから、港区のクララ会病院にも受け入れ準備の手配を、頼む」

『了解。30分で到着出来ると思います。それじゃあ、現地で。オーバー』

ジョージは無線を切ると、

「しっかし、どんだけの事を引き起こしてくれんだか、楽しみだな。タケ」

タケは運転しながら器用に左手でマルボロを取り出し、くわえると火を着け、

「ジョージ。お前、かなり今、ワクワクしてるだろ?」

理解(わか)るかい?タケ」

タケは、フーッと煙を吐き、ニヤリと笑うと、

「あぁ、俺は、お前の相棒(バディ)だからな」

「タケ、お前にゃ敵わなねぇな。ガハハっ」

「で、ボスにも報告しなきゃな」

ジョージは、急に顔を引き締め、

「それなんだがよぉ、タケ、お前がしてくれちゃもらえねぇか?」

タケは目を細め、

「断る。お前がしろ、ジョージ」

ジョージは目を見開き、

「ええっ!勘弁してくれよ。苦手なんだよ、携帯でボスと喋るの。直接なら、まだマシなんだけどよぉ」

タケは、ククっと笑い、

「しょうがないなぁ。昼メシ、お前持ちな、ジョージ」

ジョージは深くため息を()くと、

「恩に着る、タケ。片したら、餃子幾らでも食ってくれ」

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