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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
二日目
163/243

ep.163 八犬士

秀こと山崎は、レクサスを走らせながら政に殴られた事、その後、政から礼 司達三人を任された事を思い出していた。

当然ながら秀の横には礼司が、後部席には仁と智巳が座っている。

礼司は、まだ秀に預けられた事に納得がいかず、

「山崎さん、俺達何で・・・」

秀はニヤリと笑うと、

会長(おやじ)さんの言う事は、絶対やからな」

どうやら、政の事を会長(おやじ)と呼べるのが、かなり嬉しいらしい。

秀は言葉を続けた。

「お前ら、肉体的にも体力的にもまだまだやからな、まあ、鍛え直しって事や。的屋の仕事も教えなアカンしな」

礼司は口を尖らせると、

「それはそうなんすけどね・・・」

山崎は破顔し、

「それから、俺の事は“山崎”やのーて、“秀”って呼んでくれや」

「はぁ・・・」

「後日、俺の弟分も紹介するわ。皆んなそれぞれ、腕っぷしに自信がある奴ばっかでな。喧嘩っ早いのが、玉に傷やけど。はははっ」

礼司達は一撃で秀にヤラれているので、秀の言う “腕っぷしに自信”が本当である事は理解していた。

ただ純粋に、強くなりたいと願う礼司は、

「俺、その人達・・・、あっ、兄貴達か・・・、と()らしてもらえるんですか?」

秀は軽くため息を()き、

()らしたるけど・・・、礼司?やったな名前」

「はい、礼司っす。」

「病院でも言うたけど、自分はもう少し、そやな、後10kgは体重増やさんと・・・」

「増やしたら勝てますか?兄貴達に?」

「それでやっと勝負になるかな。正直、礼司、お前はええパンチ持ってると思うで。もっとも、後ろの二人、えっと・・・」

仁が、身を乗り出して答える。

(ひとし)っす。こいつは智巳(ともみ)で・・・」

「すまん、そやったな。仁と智巳・・・、もう忘れへん。自分らは、まだまだやな。基礎すら出来てない」

智巳がボソリと、

「まだまだですか・・・」

「智巳、気にせんでええ。鍛えたら、皆んな強くなるから。自分ら三人で、まずは切磋琢磨したらええ」

礼司達三人は、はいと答えた。

秀は、礼司達の名前を口の中で何度も呟き、ある事に気付く。

「はっ、そうか!お前ら縁があるはずや」

礼司は少し驚き、

「どうしたんすか?秀の兄貴?」

秀は一度深呼吸し、

「お前ら、八犬士なんや!」

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