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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
二日目
155/243

ep.155 さて、そろそろ出掛けようかな・・・

《さて、そろそろ出掛けようかな・・・》

先程までブレスレットを耳に当て、何かを聞いていたベスは、ベッドからむっくり起き上がる。

時計は既に11時半を回っており、皐月のベッドでは直子が、そして、空いているベッドでは雪江がすやすや寝息を発てて眠っていた。

ローズは素っ裸のままで、ブランケットに包まっている。

《しかし、ローズは本当に開放的ね・・・》

そう思いながらベスは、白梟のプリントが入ったピンクのパジャマを上・下と次々脱ぐ。

ブラジャーは着けてなかったので、形の良いDカップの胸が現れる。

ベス自身でもお気に入りの身体のパーツだ。

箪笥の一番上の引き出しから、ストラップレスの純白のブラジャー取り出し、手慣れた手つきで身に着ける。

次に二番目の引き出しから、アンゴラのセーターを取り、羽織った。

薄手の割に熱が逃げない。

これも恐らく何かしらの魔法がかかっている事は、明白であった。

白い靴下を履き、最後に一番下の引き出しから、Abercrombie&Fitchのブーツカットのジーンズを出して履く。

姿見の前で軽くポーズを取って、鏡に尋ねる。

《アタシ、可愛いかな?》

鏡の精が、“最高!”と答えた気がした。

気を良くしたベスは、クローゼットからはねくみ特製の漆黒のライダージャケットを取り出す。

左腕は白に染められ、肩に05、背中には白梟のシルエットが抜かれている。

ライダージャケットに袖を通し、きっちりジッパーを締めると、もう一枚クローゼットから取り出した。

ビロードのような光沢をもった黒いローブである。

ライダージャケットの上に、そのローブを羽織る。

最後に、左手に真っ白なライダーブーツを持ち、右の肘にパールホワイトにユニオン・ジャックがあしらわれたヘルメットを引っ掛けた。

部屋を出ようとした時、ローズが寝言を言った。

「Take care, Beth. (気をつけてね、ベス)」

ベスは驚き、一度ブーツとヘルメットを足元に置き、ローズに近付く。

ブランケットをかけ直してやり、

「Thanx, Rose.(ありがと、ローズ)」

頬に軽くキスをする。

ベスは、もう一度ブーツとヘルメットを持ち直しドアを開け、猫の如きしなやかさと素早さで玄関を目指した。

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