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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
二日目
132/243

ep.132 ガチンコで闘ってよかと?

こころは、心底深いため息を()き、

「しょうがなかね・・・、はぁ・・・」

桜子は諭す様に、

「こころ、そんなに気を落とさないの。しっ・・、違う、理事長、面白い事も約束してくれたんだから」

こころは、少し疑いの眼差しで、

「何ね?桜子。その面白い事って?」

桜子は不敵な笑いをし、

「こころ、藍と()った事ある?」

「藍?なかね」

「理事長の話だと、実はかなり強いらしいのよ」

「ホントね?それ?」

コクンと桜子は頷き、

「鏡心明智流の使い手だって」

「それって強かね?」

「うん。幕末の流派だけどね」

こころは、右の拳を左の手の平にパシンとぶつけ、

()ってみたかね!」

桜子は、フフっと笑い、

「こころも、アタシと同じか・・・。でね、開かれる事になったの、全国規模の剣術大会。しかも、賞金付きでね」

こころは、目を見開き、

「面白か企画ね。賞金もね?」

桜子は、右人差し指をピンと伸ばし、

「うん。一億円って理事長言ってたわ」

こころは、かなりびっくりして、

「ちゃー、一億!なんでそんなにお金出すと?理事長」

「どうやら、古流剣術を復活させたいみたいね」

「桜子のトコみたいな?」

「うん。ウチみたいな所」

「どう違うと?剣道大会と」

「まだ全体はこれから詰めるらしいけど、恐らく防具は付けない。最低でも木刀による闘いだと・・・」

「リアル・ファイトったいねー。で、一億円と?面白かね~」

桜子は、頷き、

「全国の中高生が対象って。恐らく、優秀な中学生はスカウトするんじゃない?抜け目ないわ、理事長」

「ふ~ん。じゃあ、もし、ウチと桜子が当たれば、ガチンコで()ってよかと?」

「仕方ないわね。その時は、恨みっこ無しよ」

こころは、少し遠い目をして、

「丁度、一年前ね。アンタとガチで()ったの」

「あの時は、転校してきて早々お世話になりました。クスッ」

こころは、痛い所を突かれ、

「あん時は、ウチも天狗やったとよ」

桜子は、反省しているこころが面白いのか、クスクス笑い、

「今、思えば、仕向けたの藍よね?」

「そうったいね。争わせて仲良くさせたとよ」

「実は一番したたかなのは、藍かもね」

「ホントったい。ハハハっ」

そうやって談笑している二人に、遠くから声が掛かる。

藍がローズの運転する車で、直子とやって来たのだ。

「桜子ちゃん、こころちゃん、ウチらも来ましたえ~!」

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