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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
二日目
127/243

ep.127 仇を成すならば、殺るまでの事

睦月は頷き、

「あぁ、その直斗だが、誤解してるぞ、巧馬。アイツは、生真面目なだけだ」

京也も、巧馬を諭す様に、

「直斗の従兄弟として言わせもらうならば、他人に厳しい分、自分にもそれ以上に厳しいんだよ。妥協を許さないストイックな性格なんだね」

巧馬はため息を()き、

「そんなものか・・・」

睦月はニヤリとすると、

「それから、部屋はお前達と一緒だからな。一室空けてやってくれ」

巧馬と京也はお互い顔を見合わせ、

「え”~~~」


睦月は、目を細め耳を澄ます。

皐月の愛車・セリカGT-FourAのエキゾーストノイズが聞こえた。

「どうやら、皐月が帰ってきたようだ。今日はご苦労。また連絡する。では、散れ」

「はっ」

合図と共に巧馬と京也は頷き、ベランダから飛び出して行った。

彼らの存在は、皐月にも秘密なのである。


巧馬と京也が出て行って暫くすると、玄関の扉が音を立て開き皐月が帰って来た。

雪丸がご機嫌な様子で、皐月に飛び掛かる。

「雪丸~、ただいま~。こら、くすぐったいから」

少しの間、雪丸を撫でてやった。

皐月がリビングに入ると、睦月は既にソファーで寛いでおり、

「どうだった?徳さん?」

皐月が反対側に座ると、大きくため息を()き、

「兄さん知ってたの?あの人が変態だって」

睦月は大袈裟に、

「初耳だなぁ、神経質な男とは聞いているし、俺もそんな印象を持っているが、どうかしたか?」

しかし、兄の口元がニヤついているのを皐月は見逃さなかった。

《まぁ、知っていて当然よね。男になら対応キツいだろうし、あの徳野という男・・・》

睦月は、いかにも理解(わか)っているんだろ?とでも言いたげな口調で、

「ま、(あだ)を成しそうならば、()るまでの事だが・・・」

皐月は、口答えした処でどうにもならないのを知っているので、肩を竦めると、

「まぁ、いいわ。処で北海道行き、チケット取れた?兄さん」

睦月は予約番号の書いたメモ書きを、皐月に渡し、

「収穫は有った様だな」

皐月は怪しげに微笑むと、

「ええ、面白い展開になりそうよ。この一件、実は・・・」

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