ep.126 破壊工作とか暗殺
巧馬はこの上無く嫌やそうな面持ちで、
「ったく勘弁してよ、睦月さん。こんなセンスね~ハメ撮りばっか、俺見たくないよ。はぁ・・・。どうせなら、破壊工作とか暗殺の方が俺好きなんだけど」
京也は悪態を付く巧馬を横目で見つつ、ニヤニヤ笑い、
「巧馬さん、まー、そうそう暗殺ミッションなんてないよ」
「そうゆう事だ」
睦月が巧馬を諭し、
「しかし、今回はそれだけじゃないぞ、巧馬」
巧馬の目が輝く、
「何かスペシャル・ミッションでも?」
「ああ、お前達に依頼したい」
巧馬の顔が、ぱっと明るくなり、
「先にそれを言ってくれよ、睦月さ~ん。で、何をすれば?」
「正確な女の子の数を出し、身元を割り出しをした上で、接触して背後関係を聞き出せ」
「京也は、聖クリに入ったばっかりで悪いが、一番売春をしている女の子が多い学校に潜入してくれ」
京也は、しょうがないといった様子だったが、
「ねー、睦月さん。もしその学校が女子校ならどうすんの?まさか?」
「そのまさかだ」
京也は顔色が悪くし、半泣きになりながら、
「嫌やだよ、僕。スカート履くの・・・」
睦月は真顔で、
「残念だが、京也、仕事だ」
巧馬は、鬼の首でも取ったかの様に笑い、
「しょうがないから、可愛いピンクのリボンでも、そん時にはプレゼントしてやるよ、京也」
真顔に戻り、巧馬は続ける。
「しかし、その依頼、どこから出たんです?」
睦月はやれやれといった様子で、
「普通なら、お前達は与えられたミッションを熟せばいいんだという処だが、まぁ、いいだろ。今回は、依頼人のプライバシーも無いしな」
巧馬は面白く無さ気に、もう依頼人が判明ったのか、
「なんだ、本部の依頼ですか」
睦月は頷く。
「あぁ、どうやら本部のデータベースにもまだ記載されてない組織らしくてな。今後のクライアントの仕事を考えると、どんな裏があるのかを掴んでおきたいというのが、本部の考えだ」
京也は疑問を口にする。
「ねー、ねー、睦月さん。そうなると、聖クリの中は、誰が面倒を見るの?」
「直斗が大阪に来る事になった」
巧馬が驚く、
「直斗って、あの堅物、融通の全く利かない、猿渡美直斗か?睦月さん」