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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
二日目
121/243

ep.121 二つのお願い

「うわっ!雪江、喜ぶと思います。ありがとうございます」

直子は目を細め、自分の事以上に喜んだ。

ベスは席に座り直し、

「気にいってくれると、いいな」

直子はベスの不安を掻き消す様に、

「絶対、気にいります。アタシが保証しますよ。アタシ、今、最っ高にご機嫌ですから。でも、やっぱり、ベス先輩に何かお礼したいな・・・」

ベスは首を軽く横に振り、

「いいの。アタシがあげたくなったんだから、でも、そこまで言ってくれるんだったら、二つお願いしていい?」

直子は微笑み、

「何なりと、ベス先輩」

ベスは、自身のブレスレットを差し出し、

「じゃあ、一つは、この黄色いトパーズを撫でてあげて、“ありがとう”って言ってあげてくれるかな?」

直子は素直に応じ、

「コレで良かったですか?」

少し不思議な事が起こった。

直子のペンダントトップの月桂樹が少し大きくなる。

「えっ、えっ?何か少し、ほんの少しだけど、大きくなった気が・・・」

ベスは囁く、

「あら、アナタ、ドワーフ達に気にいられたみたいね。彼らの作り出すアクセサリーは時折、不思議な事が起こるの」

直子は、理解出来ず目を白黒させて、

「そ、そうなんですか?か、彼ら?このネックレス、ベス先輩の手作りじゃ?」

ベスは右人差し指を口元に持っていくと、

「うーん、まぁ、協同制作みたいなモンかなぁ・・・。ははっ、余り気にしないで」

やっぱり仕草は可愛いかった。

直子はペンダントトップを手に取り、目を懲らして見る。

月桂樹に1ミリにも満たない文字で、何か刻まれている。

「ベス先輩、コレ、何て刻まれてるんですか?」

ベスは、優しく説明した。

「それはね、“直子と雪江の友情が永遠でありますように。”って刻まれているの」

「本当ですか?雪江のにも?」

「ええ、本当よ。それから、もう一つのお願いだけど・・・」

直子は、息をゴクリと呑み、

「はい」

「難しくはないわ。もし、将来、自分の人生を悩んでいる女の子と出会ったら、その時には、自分に出来る範囲でいいから助けてあげて欲しい。簡単そうに見えるけど、難しいわよ?」

直子は素直に頷き、胸を叩く。

「お任せ下さい!ベス先輩。今の言葉、鈴木直子、胸に刻みました」

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