表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
二日目
110/243

ep.110 ファーストキスは雨の日に・・・

「そうですか。じゃあ、次に機会あれば、鷹見・・・、じゃなかった、こころ先輩に頭下げます」

瑠奈は、にぱぁと笑い、

「ぅん。『気にする事なかょ~』って、きっと笑ぅから。でも、どぅして、こころちゃんが雪江ちゃんの家に?」

「はい、それは今から話す事に関係しています。」

雪江は深刻に告げた。


雪江は、身に降り懸かっている肉親による哀しい事実と、そして、親友の直子に起ころうとしている悲しい出来事を瑠奈に話した。

瑠奈は、うんうんと頷き、

「実はね、ァタシも有るんだ・・・。暴行された事」

「え?」

意外な告白に雪江は驚く。

「中学二年の時から一年間、ほぼ毎日・・・」

「え?嘘・・・。瑠奈先輩が・・・」

瑠奈の告白はかなりの衝撃を与えた様で、雪江は凍りついた。

「でもね、ハルナが現れて、ァタシを助けてくれたの」

「ハルナさん?」

「ぅん、ハルナ。一緒に住んでる親戚の女の子。キャバ嬢なんだけどね。口は悪ぃけど、強くって優しぃんだ」

雪江は頷き、

「そのハルナさんが・・・」

「そぅ。ハルナがァタシを助けてくれて、暫くしてから、お父さんが正樹を連れて帰って来て・・・」

また知らない名前が出たので、雪江は、

「正樹さんって?」

瑠奈は少し照れて、

「ぁっ、ゴメンなさぃ。病院に入院している彼氏。プロボクサーなんだ」

「あー、そうなんですか。ボクシングされているんだ」

瑠奈は大きく頷き、

「ぅん。ぉ父さん、トレーナーだったから。で、正樹はぉ父さんの元で、住み込みでトレーニングしててね。気付ぃたら、ァタシは正樹を何時も目で追ぃかける様になってて、どんどんどんどん好きになってぃったの」

瑠奈は、少し遠い目をして語った。

「そうなんだ、それで?」

「正樹も、ァタシの事を好きになってくれて・・・。告白されちゃった」

「良かったじゃないですか~、瑠奈先輩」

瑠奈は素直に照れ、

「で、ぉ父さんには内緒で隠れて付き合ぃだしたの。今でも最初のキスは覚ぇてる・・・。雨の日だった」

雪江は頷き、静かに瑠奈の話を聴き入っている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ