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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
二日目
109/243

ep.109 鷹見先輩って信用出来ますか?

「さて、デザート、デザート。もぅ、泣ぃちゃ嫌だょ。はぃ、林檎」

瑠奈は林檎のウサギを雪江に差し出す。

雪江は受け取り、じっと林檎のウサギを眺める。

改めて、瑠奈は尋ねた。

「雪江ちゃん、林檎のゥサギちゃんに思ぃ出が?」

雪江は黙って頷き、

「はい、お母さんがいつもスケートの大会ごとに、上手くジャンプが出来る様にって、必ず林檎のウサギをデザートに入れてくれてました・・・」

瑠奈は納得した様子で、

「それでかぁ、でもゴメンなさぃ。思ぃ出させちゃって」

そう言って、ペこりと頭を下げた。

雪江は首を横に振り、

「ううん。そんな事ないです。アタシ、嬉しかったです。綺麗な頃の自分を思い出して」

瑠奈は、不思議そうに、

「綺麗な頃?雪江ちゃんは、今も綺麗だょ」

雪江はもう一度、首を横に振り、少し苦しそうに、

「違うんです・・・。瑠奈先輩、話聞いてもらってもいいですか?」

瑠奈は、雪江の真剣な眼差しを真正面から受け止め、優しく微笑んだ。

「ぃぃょ。ァタシで良ければ」

「ありがとうございます。最初に聞いていいですか?鷹見先輩は信用出来る人ですか?」

瑠奈はにっこり笑い、

「ぅん。こころちゃんはね、凄く優しくて強ぃ女の子だょ。“はねくみ”のメンバーの中では、1番面倒見が良ぃょ。でも、どして?」

雪江は瑠奈の答えに安心して、

「それでですか。昨日、友達の直子と一緒に、ウチに来られました。その時、アタシ、冷たい態度を取っちゃって・・・。瑠奈先輩、鷹見先輩に謝って・・・」

瑠奈は言葉を遮る。

「こころちゃん」

「えっ?」

「だーかーら、こころちゃん」

「?」

理解(わか)んなぃ?」

「はい・・・」

瑠奈は諭すように、

「鷹見先輩って言っちゃダメだょ。こころちゃんには、こころ先輩って言わなきゃ。そしたら、『どぅしたと?』って笑って振り向いてくれるよ。こころちゃんは、心の広い全く根に持たなぃ女の子だから、何か有ったとしても、『よかよか、機嫌悪か事も有るとよ』って、水に流してくれるょ」

瑠奈は、こころの博多弁を真似てみせた。

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