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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
二日目
105/243

ep.105 ご褒美のコーラと北海道行きのチケット

徳野は、目を見開き、口をパクパクさせると、

「こっ、コーラでございますか?皐月様!」

「そうよ。要らない?」

「いっ、要ります。欲しゅうございます、皐月様。コーラ!」

じゃあ、このアドレスに居場所を教えてとメモ書きを残し、皐月は出て行った。

徳野は暫く呆けていたが、携帯を取り出し、あちこちに電話を掛けだした。

勿論、大切な皐月様の依頼なので、正座したままである・・・。


皐月は駐車場に停めてあった愛車のガンメタルカラーのトヨタ・セリカGT-FourAに乗り込むと、深くため息を()き、口に出して歎く、

「ホントに徳さんて、変態ね。兄さんは知っているのかしら・・・」

エンジンに火を入れ、少し重たいステアリングを回しながら、

《とりあえず、車を置きにいかなくっちゃ・・・。なんだか、北海道行かなきゃならない気がする・・・》


皐月の予感は正しく、一時間後、先程提示したアドレスに徳野から報告が入る。

コンビニの駐車場に愛車を入れ、携帯に入ってきたメールを見た。

内容を確認し、皐月は軽く目眩を覚え、

《あー、やっぱり札幌か・・・。ん?勤め先って・・・。えっ、コレ、風俗じゃないわよね?》

皐月が目にした内容は以下であった。



-------


タイトル:

徳野です。


内容:

皐月様、徳です。


先程は、エビアンありがとうございました。


ご依頼の件ですが、取り急ぎ下記の事が判明しましたので、お知らせします。

福知恵美さんは、大学を辞め、現在お店にお勤めのようです。

店の名は、“スキャンダラス・S・スウィート”。

場所は、札幌・ススキノ。(詳細は次で・・・)

源氏名が“ユウ”ちゃんです。

電話番号は、011-533-XXXX。


また連絡します。


貴女のしもべ、徳より。


-------



皐月は、メールを閉じ、睦月に電話をかける。

「あっ、兄さん?アタシ。今日の最終の北海道・千歳行きの飛行機押さえて貰えないかしら?JALでもANAでも構わないから。ええ、行きは一枚、明日朝一の帰りは二枚で。何だったら、兄さんもどう?あら、残念・・・。アタシは、そうね・・・、後、30分程で着くわ。じゃ、宜しく」

皐月は少し残念そうに携帯を切ると、コンビニに飲み物を買いに入っていった。

頭の中は、既に札幌のご馳走で頭が一杯なのであるが・・・。



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