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◇第1話 変わらない日常

念願の初小説の一話です。分かりにくいとは思いますががんばって表現しますのでよろしくお願いします。




――――――――



 朝日が昇りはじめ人々が深い眠りから覚め出した早朝。


 …………ピキッ!


 なにかが壊れた音がした…










「…おにーちゃーん? 朝だよー!」


(―――――ん? なんだよ……眠いんだ)


「こらッ!布団に潜り込むな!!起きろー!!」


(―――――うるさいなぁ休みぐらいゆっくりさせろよなぁ……)


「れ・ん・とぉぉぉぉお!!!!!」


(―――――あーもう! うるさいうるさいうるさい! なんだよ全く……)


「今日休みじゃないんだからね! 今日はまだ学校でしょ!」


(―――――はいはい学校ね。…ん? 学校?)

「ぇぇぇええぇぇえぇええ!!?」

俺は布団から沖に打ち上げられた魚のような勢いで飛び起きた。


「あ、やっと起きた。おはよ! お兄ちゃん」


 布団から起き上がって声のする方を見てみるとそこにはまだ幼さの残るツインテールの少女立っていた。


 その少女を俺は知っていた。

 今年中学生2年生になったばかりの2歳年下の妹、杉原(すぎはら) 優衣(ゆい)だと言うことぐらいは、いくら寝ぼけている俺でも分かった。


 優衣は既に制服に着替えていた。

 ……おい、ちょっと待て。



「――とゆーかお前が制服ってことは……今何時?」


 俺は慌てて枕元にある時計を見た。

 時計の針は止まっている。

 さすがに俺の相棒の時計はついに寿命みたいだな…ありがとう相棒。

 しかしよく考えると妹は既に制服。と、言うことはいつもなら2人揃って家を出る時間に起きたと言うこと。


 ――つまり今から用意して遅刻ギリギリの時間。

 俺は慌てて学校の準備をはじめた。そしていつもどうりに御守りであるネックレスを……


(―――あれ?ネックレスが壊れてる…)


 ネックレスとは俺が小さい頃おばあちゃんからもらった大切なものだ。


 未だに覚えているそのときのおばあちゃんの言葉…



『蓮斗…お前は能力(ちから)が強すぎる。これでいつまで抑えきれるかは分からない。

これが壊れたときには仲間を見つけ自分の信じたセカイへ進みなさい――』



 この言葉の意味が今までは分からなかった。しかし無知ながらに俺はなにか嫌な雰囲気を感じていた。




 しかし今は学校が最優先だ。外はもうすっかり明るくなっている。慌てて俺は学校の支度をはじめた。

 必要最低限のものだけ確認し、バックに詰める。この際忘れ物は仕方ないが遅刻だけはなんとかしないと…


 俺はバックの中身を確認し急いで制服に着替える為に制服を取りにクローゼットに向った。


 制服に着替え、バックを持ってリビングに…と思った矢先、先ほどまであったバックがない。


(―――おい…俺のバックどこにいきやがった…)


 そんなとき下から妹の声が聞こえた。


「お兄ちゃーん? 私、先に学校行くからね! 玄関にバック置いとくからー! それじゃあ行ってきまーす!」


 これは妹に礼を言うべきなのだろうか。慌てていた俺がバカみたいじゃないか。


 俺はそんなことを考えながらも気がついたら微笑んでいた。


 全くよくできた妹だと自分でも思う。しかしそろそろ反抗期がきてもおかしくない時期だと考えるととても複雑な心境になった。


 今の自分の顔がどんな顔をしているのか見たいが見たくない。俺は苦笑いをしてると思いたかったが真実を追求はしなかった。




 そして俺は朝食を食べる為に急いで一階のリビングへと向かった。

 するとそこで待ち受けていたのは…



「「「誕生日おめでとう!蓮斗」」」



 『予想外』というのが率直な感想だった。


 自分でも忘れていた自分の誕生日を家族(妹も覚えていたと後に母から聞いた)が覚えているだなんて予想外すぎる事態だった。



 ――だが正直、誕生日だなんていつもと変わらない。


 誕生日だからといって急に年をとるわけでもないし、背が伸びたり急激に変化するわけではない。

 ましてやこの年にもなるとプレゼントも期待していないからだ。


 つまり誕生日も俺からしたらいつもと変わらない日常。


 それにただ生まれた日だからと名前がついているだけだと思っていた。


 誕生日の今日が重要な日だなんて今の俺が思うわけがなかった。

(―――とりあえず祝ってもらったんだしここは…)


「あ、ありがとう父さん、母さん。それよりも遅刻しそうなんだけど朝ご飯ある!?」




 正直、誕生日なんて『どうでもいい』今は学校が最優先事項だ。



 すると母親が台所からテーブルから皿を持って来た。


 皿にはトーストとスクランブルエッグが盛り付けられて出てきた。


 全く慌てることもなく、当たり前と言わんばかりの動きとオーラ。


 小さな声で隣に居た父に聞いた話によると上で俺がドタバタ準備している間にもう盛り付けていたらしい。


 さすがうち母親だ手際が良い。完璧すぎて逆に怖かったりもするんだが。

 テストで悪い点を取ったりなにか学校で仕出かした暁には、言い訳は完璧に論破され、いくら隠しても発見されるし、嘘をついてもすぐに暴かれる。


 完璧ということが本当にいいことなのか考えさせられることも多々ある。


 スクランブルエッグをスプーンで一気に口の中に頬張ると口の中はいっぱいになった。


 まるでハムスターがヒマワリの種を口の中に入れているかのように口が膨らんでいる。



(―――まとめて一気に食うんじゃなかったな…これじゃ結果的には食べにくい…)



 後悔しながらも一気に胃に流し込む。頑張ってくれ俺の胃。

 そして残ったトーストを流れるような動きで口まで持って行きトーストを食べながら玄関に向かった。


 トーストにかじりつきながら学校の準備の為に俺は家の中を走り回る。


 さっきまで忘れたら借りればいいとか思っていたが、結局持って行かなかった時の罪悪感を考えると忘れ物は嫌になって1つ1つ確認していく。


 しかし時間は刻一刻と迫っている。


 そして学校の準備は全てできた。

 ただし身だしなみまで気にしている時間はもう残されていない。


 トーストを食べながらバックを片手で拾い上げて俺は玄関の扉を開く―――。



 こんなこと俺からしたらなんら変わらないよくある日常。


 このあとはいつもどおりの日常生活になるはずだった。


 これが日常であったならば…だが。



 既に俺の日常は綻びはじめていた――――。


gdgdになってしまいましたすみません(涙)

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