表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

紅葉がよく映える晴天の日和なのに、祐介は憂鬱を隠せずため息をついた。

それもこれも自分が悪いのだけど、それは自分でも収拾がつかないくらい大きな過ちだった。


まさか本当にしてくれるなんて思わなかったのだ。軽いノリで話を運んでみたらあまりにあっさりと手に入ってしまった。ずっと欲しくて欲しくて堪らなかったものは、向こうから笑顔で手を広げてきたのだ。


幸せで嬉しくてどうしようもない、はずなのに

肝心なことを言い損なった。タイミングを逃した言葉はでるにでられなくなったものだから、未だ胸に渦巻いたまま以前となんら変わりはない。


「どうしてこうなるかな…」


自分の不甲斐なさにいい加減腹が立つ思いで、本日再び何回目かのため息が零れた。


「祐くん、どうしたの?」


パチンと弾けたように意識は現実に引き戻される。

聞き慣れた声はすぐ真横から聞こえた。近づかれても気付かないくらいに祐介は自分の世界に入り込んでいたのだ。


「沙汰…、なんでもないよ?」


笑ってみせたら、安心したように笑顔を返してくる。沙汰は先日のことなんてなかったかのように今までと変わらず接してくるから、祐介もなんとなくあの日のことを掘り返すことをためらっていた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ