半分の肖像
最終エピソード掲載日:2025/11/05
少しずつ飴色になっていく光を抱えていた。
空気は冷たく、吐く息がそっと形を結んで消える——そんな冬の夕方に、私は古い喫茶店の扉を押した。カランと鳴る鈴の音が、こじんまりとした店内の空気をふっと揺らした。
店は、どこか時間に追いつくことができず、まるで一昔前の雑踏に残されたようだった。棚のコーヒーカップはひとつひとつ違う表情をしていて、壁にはポスターや、黄ばんだ額縁が無造作に並び、その中央に一枚の絵が掛かっていた。
――半分に破かれた、未完成のポートレートだった。
この物語は、私が出会った未完成のポートレートを探し続ける物語である。ゆえに、この物語には終わりはない。
空気は冷たく、吐く息がそっと形を結んで消える——そんな冬の夕方に、私は古い喫茶店の扉を押した。カランと鳴る鈴の音が、こじんまりとした店内の空気をふっと揺らした。
店は、どこか時間に追いつくことができず、まるで一昔前の雑踏に残されたようだった。棚のコーヒーカップはひとつひとつ違う表情をしていて、壁にはポスターや、黄ばんだ額縁が無造作に並び、その中央に一枚の絵が掛かっていた。
――半分に破かれた、未完成のポートレートだった。
この物語は、私が出会った未完成のポートレートを探し続ける物語である。ゆえに、この物語には終わりはない。
第1章 喫茶
2025/11/02 16:02
第2章 新聞
2025/11/02 16:06
第3章 糸玉
2025/11/03 16:00
第4章 若い男 ― Canvas Without a Name
2025/11/03 16:10
第5章 「鈴の余韻」
2025/11/04 17:00
第6章 「鉛筆」
2025/11/05 16:00