表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/12

彼女の声

ややアルトの声で身じろぎした彼女は

何回かゆっくりまばたきを繰り返し、

ぼんやりと窓の外を見ていたが、

ゆっくりと寝返りをうって天井を眺め、

そして人の気配に驚いて飛び起きた。

ベッドの端に寄ったその様子を見て、

リョウは彼女の心情を汲む。

いきなり見知らぬ場所で

見知らぬ人間に囲まれていたら

動揺して当たり前だ。

「危害を加える気はないから、安心しぃや」

リョウがかけた言葉に対して、

彼女は眉根を寄せ、

そして

「」

何事か話しかけた。

だが、何といったのか全くわからなかった。

聞き取れないなどではなく、

全く理解できない言語だったのだ。


無理もない。

全く異なる世界からやってくるとは

そういうことなのだ。

全く異なる文化。

全く異なる価値観。

訛りがあるなど、遠くの国から

やってきた等なら、まだ幸いだ。

全く異なる言語の場合、

意志疎通ができない中放り出されるのだ。

その場合、

転移者が取れる手段は

大きく分けて2つ。


ひとつは身振り手振りで

何とか伝える努力をしながら

長い時間を要して

文字を習い、言語を習い、

現地に溶け込む努力をする事。

ただ当然ながら本人の勤勉さと

周囲の協力が不可欠だ。


もうひとつは

金銭や人脈を培い、

高位の魔法使いに言語のわかる

魔法をかけてもらうことだ。


ただ、この魔法を知る

魔法使いがまず少なく、

その才を認められた

国のお抱え魔法使いや

権力争いや人間関係を嫌い、

魔法の研究などに

身を費やすことを選んだ者等なので

金銭を積んで探してもらう依頼が

まず必要で、

身一つで放り出された転移者にとっては

出会える機会もなく、

高額な金銭も用意できず、

ほぼ不可能に近い。

そのため未来に絶望し、

結果命を経つ者も少なくないと聞く。


リョウとて、

転移者に遭遇したことはそうないが、

それでもその心境は推察するにあまりある。

ごく稀に、

言語理解の魔法を込めた魔導具が

売られているそうで、

それを手に入れることで

言語理解ができるそうだが

偽物も多いときく。

そうなると選択肢としては、

前者の努力と協力と労力で習得という

手段にほぼなるのである。

読んでいただきありがとうございます✨

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ