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5日目
ある夜、とうとう私は限界に達した。
部屋の窓から外を見下ろすと、そこには晴彦の姿があった。彼はじっと私の部屋を見上げている。
何をするわけでもなくただ私の部屋を見ている。
さっと隠れてしまう。
彼の家は確か遠い。なぜいるのだろう。
考えられない。いや...考えたくもない。
「もう無理だ...」
私は携帯電話を手に取り、親友の美咲に助けを求めるメッセージを送った。
「助けて…おねがい...!!」
彼女なら何か方法を見つけてくれるかもしれない。
悠斗の狂気に囚われる前に、私はなんとか逃れる方法を見つけなければならなかった。