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3日目
ある日、放課後の部活が終わった後、私は体育館の裏で悠斗に呼び出された。
彼の表情はいつもと違い、真剣そのものだった。
「ゆるりちゃん、君に言わなきゃいけないことがある。」
彼の声には緊張が混じっていた。私は何が起こるのか分からず、少しだけ後ずさりした。
「実は...ゆるりちゃんのことが好きなんだ。ずっと前から。でも、他の男が君に近づくのが我慢できない。」
彼の告白に戸惑いながらも、私は冷静を装った。
「晴彦くん、それは嬉しいけど、そんな風に言われると困るよ。私だって友達が大事だし、自由に話したい...」
すると、悠斗の表情が一変した。表情がごっそりと抜けた顔で、そして一切笑いのない鋭い目つきで
「君は分かってない。俺がどれだけ君のことを思っているか。誰にも君を渡さない。絶対に。」
その言葉に、私は背筋が凍る思いがした。
彼の優しさの裏に隠された狂気が、初めて見えた瞬間だった。