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2日目
晴彦は親切で、私が学校に慣れるのを手伝ってくれた。
放課後には学校を案内してくれたり、一緒に昼食をとったりした。
彼の気配りに友達として感謝しつつ、次第に彼に惹かれていく自分がいた。
ちょろいな自分と感じながらもちょっと顔が整っていることもあって、心の中の甘酸っぱい部分を刺激する。
しかし、ある日を境に、晴彦の行動に違和感を覚えるようになった。
私が他の男子と話していると、晴彦の視線が鋭くなり、その場を去るときに彼が不機嫌そうに見えることが増えた。
「綾ちゃん、あまり他の男と仲良くしない方がいいよ。」
彼の言葉に驚きながらも、私は笑って受け流した。
しかし、心の中では何かが引っかかっていた。
彼の言葉には、ただの嫉妬心だけではない何かが含まれているような気がした。