森の中の静かな夜
今にも雪が降りそうな、クリスマスイブの夜。森の中の一軒家は、今日も静かで暖かです。
おばあさんは、いつものようにロッキングチェアに腰かけ、ホッと息をつきました。傍には暖炉があり、薪が赤々と燃えています。
ストールを膝にかけ、編み棒を手に取れば、楽しい夜の始まりです。
おばあさんの手は魔法のよう。ゆっくりと、でもするすると、一段、また一段と編み進めていきます。赤からオレンジ、黄色へと編み上がっていくのを、足元に寝そべる猫がジッと見ています。
毛糸に飛びつかないのかって?
この猫は、人間に例えたらおばあさんと同じくらいのご長寿猫。毛糸遊びは、子猫の時に卒業しました。今は、おばあさんが編んでくれたマフラーの上に寝そべるのがお気に入り。毎日、おばあさんが丁寧にブラッシングしてくれるので、背中の三日月模様もツヤツヤです。
今日までおばあさんが編んでいたのは、明日帰ってくる息子家族へのプレゼント。今夜、5歳の孫娘への帽子を編み上げれば、すべて完成します。
「にゃ〜ん」
猫が、もうちょっとよ、と励ますように鳴きました。
「そうね。ありがとう」
おばあさんは、うふふ、と嬉しそうに笑い、帽子を編み続けました。
外は、いつの間にか真っ白。静かに、しんしんと、雪が降っていました。
使用キーワード『暖炉』『帽子』『三日月』
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早速お読みいただき、ありがとうございます。
メリークリスマス✨




