一旦、作戦会議
今後は恐らく1話1000字程度ぐらいでの更新になります
学校終わり、俺は親友を我が家に拉致した。
「おい!縄で縛る必要はないだろ!」
「それはどうでもいいんだよ!」
「なんでお前がキレてんだ!?」
ふぅっと一息ついてから俺は話し始めた。
「なんでフラれた翌日に告ってるの?」
「フラれたことによって下がった好感度を利用するためだ」
「好感度が下がってる状態での告白はタダの無謀、むしろ逆効果だ」
「なに!?」
「普通は好感度を上げるために行動してくんだよ」
「…好感度を上がる行動を俺はやったぞ?」
「は?」
「花束を渡した!やっぱ花束は告白の定番だよな」
「狂気かよ!?」
「は?なんでだよ?」
「なんで惚けられるの?義務教育で国語や道徳とかで人の心について学ばなかったの!?」
ダメだ…コイツ、キョトンとしてやがる…
「あのなぁ、大抵の人は好きでもないやつから花束を貰っても嬉しくないんだよ。
それどころか花束なんて邪魔になるから、印象が悪くなる」
「よっし!」
「なんで喜んでるの!?」
「評価は低い方が振り幅が大きくなるんだろ?」
「馬鹿か!お前その理論で小学生男子みたいに好きな子いじめなんてするんじゃねえぞ!
マジで無意味だからな!」
「!?」
「なんでギクッとしてんだ!
まさか、考えてたのか!?」
コクリと頷く親友。
「おぅふ…お前、俺の家にある恋愛系の漫画を貸してやるから勉強しろ」
「ありがとう!流石俺の親友だ!」
――その日の夜
「さてと、宿題も終わったし寝るか」
寝ようとして携帯のアラームをセットすると、ラ○ンが届いた。
「ん?榊原さんからか?」
『サラの事なんだけど、昨日のことも今日のことも、
どっちもビックリして断ったけど
そこまで悪い感情を抱いてないらしいから
私達で2人のサポートを引き続き頑張ろ!!!』
「えー篠塚さん、アレで嫌な思いしてないの?」
凄いな。俺が同じ立場なら2度と親友を近付かせないぐらいには嫌いになる自信があるぞ。
とりあえず返信しとくか。
『了解、とりあえず恋愛系の漫画を貸して置いたから今日よりはマシになると思うよ』
『ほんと!?
ちなみに何を貸したの?』
『お姉ちゃんが置いてった少女漫画を何個か
俺は読んだことないけど
確か【黒キジさんと白サワさん】ってタイトル』
『へぇ、お姉ちゃんいるんだ…
って!ちょっと待って!その漫画ダメなやつ!』
「ん?」
『早く別の漫画に変えるか、回収して!』
つってもなぁ。今0時半だしなぁ。
『無理だよ、この時間は完全に寝てる
アイツ基本的に11時までしか起きてられないから』
『なら!必ず明日止めてね!』
『わかった』
『絶対だよ!』
【黒キジさんと白サワさん】の何がいけないんだろうか?
まあいいや、寝よう。