経緯
プロローグの誤字が多すぎる…
以後気をつけます(`・ω・´)ゞ
……意識が浮上する。
(チクショー、あいつをからかえなかったのが心残りだな……)
(は? 待て待て心残り? それじゃまるで俺が)
眩しい白い光が目に入り、ゆっくりと目を開ける。
そこには……
「あ! 目覚めたんじゃない?」
「カッカッカッ! 爆睡じゃったのぅ」
「さてさて、やっとか……」
様々なモノがいた……
人、狼、蛇、……中には竜や悪魔としか言うことができないものまで、頭の中にありえない情報を叩き込んでいた。
俺が呆然として何もできずにいると、一人の透き通った声が背後から聞こえた。。
「突然のことで混乱しているのでしょう? 私が説明します」
声の方を振り向くと、一人の女が足早に近づいてきた。
その女は、見たこともないパーツが組み合わさってできた翼が背中にあり、人形のような綺麗な顔に、絹のような真っ白な髪とは対象的に胸元が大きく空いた扇情的な黒いドレスを身に纏っていた。
自然と視線は形のいい胸のほうに引き寄せられてしまい、
(うわっ、丸見えじゃん!)
と男の条件反射で考えてしまう。
「私は因果の神、デウス・エクス・マキナ、以後お忘れなきように」
「あっ、はい、分かりました。」
悲しいかな、日本人の性はこういうときも律儀に、自然と頭をさげさせた。
(あれ? 今聞き間違いじゃなかったら神……って言ったのか? あの神様?)
「フフフ、では本題に入りますね」
(こ、これはまさか噂で聞いたことがある異世界転生!? ってことは俺死んじゃったのか?)
「おめでとうございます、あなたは私達の娯楽に選ばれました!」
(はい?)
てっきり勇者とか、あなたは死んでしまった! という言葉が続くと思っていた俺は思わず面食らってしまう。
「では、詳しく説明しまーー」「ーーす、すみません、ちょっと待ってください!」
俺はどんどん進んでいく話に待ったをかけた。
デウスエクスマキナさんは話を遮られ一瞬不満そうな顔を見せたがすぐに笑顔になり、
「そうですね、急ぎすぎましたか…… 私としたことがすみません」
「あの、まず自分は死んでしまったのでしょうか?」
こればっかりは確認したかったので、恐る恐る尋ねた。
デウス・エクス・マキナさんは目を閉じ、はっきりとその事実を告げる。
「そうですね……あなたはドライアイスによる窒息死ですでに亡くなっています」
「そう……ですか……」
そのことをを頭が理解するととズシッとした重みが肩にかかったような気がした。
「大丈夫ですよ あなたはまだチャンスが残っています」
項垂れてしまったのを励ますかのように、はっきりとその言葉を口にする。
「チャンス……ですか?」
「はい! 要するにあなたはもう一度、人生をやり直すことができます!」
「えっ! ほんとですか?!」
見えてきた希望に顔をあげると満面の笑みを浮かべたデウスエクスマキナさんと目が合う。だが、その目には一人の人間というよりかは、一つの玩具のような目でこちらを見ていると感じてしまった。
まるで子供が新しい玩具を買ってもらったのを彷彿させるワクワクした視線に少したじろいでしまう。
少し引いてしまった俺との距離をすぐに詰めてなくすと再び話し始める。
「今ここにいる者達は、皆古今東西の神様か、神様に近い特別な存在ばかりなんです!」
そして、力を込めるように息を吸い、
「そんな私達なんですが……ぶっちゃけ溜まってるんです!!」
と相当溜まっていたのだろうと、わかるほどの大音量で叫ばれ、耳はキィーンとなっていた。
それから俺は少しの間、デウス・エクス・マキナさんを含め多種多様の神様達の愚痴を聞かされた。
ある神様は
「もう俺を信仰してくれる粋なやつもいなくなっちまってね」
またある神様は
「なんで! 大地母神である私が、悪魔だのなんだの言われて追い出されなきゃやらないの!?」
はたまたある神様は
「神社で毎日毎日上司の悪口ばかり聞かされてさ」
そこからさらに口調は早くなっていき、
「つまり私達が今、圧倒的に欲しいもの! それは!」
ここに居るであろう俺以外のモノ達が、まるで打ち合わせでもしていたかのように、
「「「ストレスを発散できる娯楽が欲しい!!!」」」
と息ピッタリに叫んだ。
俺は「神様って大変なんだな……」と何処か現実逃避しながら、あまりに真剣な声色に苦笑いをすることしかできなかった……