第三章 K
今、この章を一瞬でも見た、あるいは読んだ方の中で、犯人の名前を解答できていない方は、解答失敗です。
既に解答権がありません。急いで戻っても駄目です。
この章を開いた瞬間、解答する権利はなくなります。つまり、この時点で犯人を解答できていない読者は、問答無用で、解答失敗となります。
なぜなら、この章は解答編だからです。
第一章で示した通り、解答編を見た読者は、解答権を失います。
では、犯人当ての答えを発表します。
犯人の名前はアタルカナ。もしくは『あたるかな』や『中加奈』でも正解とします。おめでとうございます。
さて、なぜ犯人の名前はアタルカナなのか?
それは勿論、問題編の最後の文章にそう書いてあるからです。
解説します。
犯人の名前はアタルカナ、です。上に書いたとおり、問題編=第二章の終わりにそう書いてあります。
犯人の名前はアタルカナ
一見、「犯人の名前を当てられるか?」のような、挑発のようにも見えますが、それならば最後はクエスチョンマークで終わるのが普通です。
何より、第一章、第二章通して、人名は全てカタカナで書かれていて、また、人名以外には一切カタカナを使っていないため、『アタルカナ』が名前であることは明白です(ちなみに、第二章で一部紹介した『ヴァンダインの二十則』と『ノックスの十戒』はいずれもウィキペディアを参考に書きましたが、所々番号が飛んでいます。カタカナが含まれる項目を飛ばしたのです)。
第一章で
問題編には、三人の人物しか登場しません。その三人の中に、犯人がいます
と書きましたが、この三人とは勿論、犯人のアタルカナと、ノックス、ヴァンダインのことです。
ところで、第二章にはどこにも「この章が問題編である」とは書かれていませんが、第一章に
この章の次の一章が問題編となるので
と書いてあるため、『第二章 待て』が問題編であることは明白です。
「いやいや、第二章冒頭に、『ここでは約束事の付け足しをする』と書いてあるじゃないか」
と反論されるかもしれませんが、もう一度読んでみてください。正確には
ここですこし、約束事の付け足しもしておきます。
と書いてあります。そう、約束事の付け足しもしておく、と書いてあるのです。この『も』とはつまり、『問題編の文章に加え、約束事の付け足しも』という意味です。裏を返せば、この『も』があるため、第二章には『約束事の付け足し』以外の意味がある、と分かるでしょう。
また、第三章が解答編だとはどこにも書いてありませんが、やはり第一章に
解答編は問題編の次の章となるので
と書いてあり、また前述した通り、第二章が問題編であると明示されているので、問題編の次の章の『第三章 K』が、解答編であることは明白です。
ちなみに、第二章の章題『待て』は、解答編まで待て、の意味で、第三章の章題『K』の『K』は『解答』の頭文字です。
また、言うまでもありませんが
第一章の全ての文章に虚偽はありません。
と書いてあるので、先に引用した第一章の文章は全て真実であり、そこを疑うことは出来ません。
以上、第二章が問題編であり、第三章が解答編であることが分かりました。さらに、アタルカナが人名であることも分かりました。
ならば、第二章、問題編で登場する人物=人名の中で、犯人であると指摘できるのは、そのまま
犯人の名前はアタルカナ
と書かれているアタルカナのみ。よって、犯人の名前はアタルカナ、となります。