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ドロップアウトにうってつけの日  作者: クサカゲロウ
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平日の朝

 朝だ。寝た時点では被っていたはずの布団も、今は端っこに追いやられている。

 僕は今まで"気持ちのいい朝"なんてものを経験したことはない。必ずといっていいほど何もする気がせず、体が重く、それで休日はまた寝てしまう。

 唯一すぐに起きる時といえば、悪夢を見た時だろうか、追われる夢、落ちる夢、色々あるけど、印象的だった夢は二つほど。自分一人になる夢と、ゾンビと人に追われ世界中が敵になる夢だ。これらの夢はそれぞれ、孤独になることと、人生に後がないことを暗示しているらしい。占いなんて信じないけど、あながち間違いではないかな。

 さて、そろそろ起きようか。残念だけど、今日は平日だから起きなければならないんだ。ベッドから起き上がり、床に足をつけた。冷たい。そして立ち上がる。フラついてしまいまたベッドに腰掛けた。毎朝こうなんだ。朝はフラフラしてマトモに歩けない。それでいて親には怠け者だというレッテルを貼られるからたまったものではない。しばらく座っていると頭に血が通ったのか立てるようになった。そしてリビングまで歩いていった。


 リビングでは母親が弁当を作っている。おはようと言われた。おはようと返した。

 正直両親が嫌いだから声も聞きたくない。さっさとご飯を食べて部屋に戻りたい。リビングのテーブルにはコーヒーとメロンパンが置いてあった。

 メロンパンは好きだ。安く、甘く、そしておいしい。憂鬱な朝の唯一の救いだと思う。ただ、朝に食べると必ずお腹を壊す。そしてコーヒーを飲むとそれが助長される。コーヒーには腸の働きを活性化させる作用があるからね。だから毎朝トイレに行きたくなるけど、それをしている時間はない。全く酷い生活だよ。

 母親がつけたのかテレビが点いている。音量が大きかったから下げた。音量が大きいのは父親もなんだ。なんでこの両親はどっちも耳が悪いのかね。音っていうのは五感の中でも最も不快に感じる部分だよ。

 食べ終わったからマグカップをシンクに置いて部屋に戻った。


 部屋に戻ったら、またベッドの中に潜る。少しでも寝る時間を稼ぐために。といっても10分程度しか寝れないけどね。

 ドアがコンコンと叩かれ目が覚めた。急いで起きて、寝ていない風を装いながら母親から弁当を受け取った。毎朝この瞬間はヒヤヒヤする。

 時計を見ると時間は7時半。そろそろ家を出なければならない。制服のズボンとワイシャツを着た。制服のズボンにはベルトをつけない。嫌いなんだ。ベルトが。校則で付けなければならないけど、ワイシャツの裾で隠れるから問題ない。

 自分用のクシをもって洗面台へ行った。まず顔を洗う。そして歯ブラシを咥えてヘアアイロンに電源を入れた。歯磨きしながらクシで髪を梳かす。だけど前髪だけはどうしてもクセがつく。これはもう仕方ないんだ。ここでアイロンを使う。こうしたら前髪がまっすぐになる。口の中の歯磨き粉を洗面台に吐き出した。これで準備完了だ。

 バッグに弁当を入れて玄関に向かう。バッグの中には学校の教材は入っていないけど、元々学校に置いてあるから問題ない。だから朝に準備をする必要はない。その代わりに予備校のテキストが入っている。

 玄関で踵の磨り減ったローファーを履いた。まったく革靴の何がいいのか。歩きづらいしコツコツなってうるさい。何もいいところがない。サンダルでも履いて行きたいね。だけど靴ごときで何か言われるのも面倒だから革靴を履いた。そして玄関を出て鍵を閉めた。

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