閑話 二つ
少し短めです。
(リリアーナ待つ)
どうして!?
どうして、誰も長期休みに私を誘わないのっ!??
長期休みに誘われるって言うのは、その時の好感度が最も高い人をあらわすの!
だから、イベント通りのセリフを言ったり、場所に立ったりとキチンとイベントをこなしてパラメータ上げを満遍なくこなしていた私は、皆から誘われて、結局、王都で皆に囲まれながら皆とデートをする予定だったのに!!
なのになんで!?
レッドハーツは、公爵領に帰って、川で死ぬはずだったルーナとラブラブするって話だったし、ライトブルーとブルーラングは領地へ帰るって言うじゃない!
グリーンは、またヴィケルカール高原に行くって言って早々に出発しちゃったし、ヴァイオレット先生は魔法研究の何とかで旅に出るっていなくなっちゃうしっ!
なんでぇ!!
私はというと、寮に残って、ヘレナ先生の淑女教育の追試を受けるべく、未だに学園に拘束されてるしっ!!
期末試験の結果が、私頑張ったのに、イベント乱立しちゃってて、全部こなすと時間が足りなかったからって、全部赤点で!
同じく赤点だった、マリーン・アリアネスと取り巻きしか残って無いこんな寂しい所で、女だらけで過ごさなきゃならないなんてぇ!!
ファルもファルよ!
私と離れるのを嫌がってくれればいいのに!
ヴァイオレット公爵に呼ばれたからって早々にヴァイオレット領に帰っちゃうし。
連絡鳥を送ったら、イェローラング領にもう戻ったって話だったし、そんな遠くまではいくら連絡鳥でも迷子になるから無理って帰ってきちゃうし!
ヘレナ先生が、チョー偉そうな顔で「連絡鳥の行動範囲は己の魔力にも関係します。
貴女の今の魔力では、とてもイェローラング領までは無理です!」とか断言しちゃってさ!
腹が立つったらありゃしない!!
だいたい最近、おかしいわよ!
正しい物語に戻そうとしてるのに、ことごとく失敗して、誰も私が癒さなきゃいけない状態にならないんだもん!
いくらヒロインがいても、状況がヒロインを必要としなかったら意味ないじゃない!!
悪役令嬢が仕事をしないから、どいつもこいつもラブラブ相手ができちゃうしっ!
エミリアが、片っ端から攻略対象の婚約者を蹴落とさないといけないのに!
あいつも、早々に学園からいなくなっちゃうしっ!
”虹の蜜は秘密の香り”の意味わかってんのかしら?
NTRよ?
R18版ならネトリよ!
全年齢版ではノットリの略って言われてたけど!
エミリアが、攻略対象の婚約者の立場を乗っ取るの!
そこから物語が始まるのにっ!
どこ行ったのよ!
ったく!ほんっと使えない悪役令嬢!
皆から恐れられ、嫌われる奴の筈なのに、何?
攻略対象を侍らせて、お友達ゴッコしちゃってんのよ!
バッカじゃないの?
しかも!
放っといたら勝手に溺死して居なくなる、レッドハーツの婚約者も助けちゃうしっ!
このまんまだったら、学園内じゃ無理だから、王都の散歩にでも出てオランジ第一騎士団長でも探しに行こっかなぁ?
・・・っち!ヘレナ・モンティーニが睨んでる!
ったく、勘が鋭いんだから。
これじゃぁ、抜け出すことだってできないじゃない!
あぁ!もうっ!イライラするぅ!
もうすぐ、レッドハーツが卒業しちゃうし!
ってあら…?
この状況って…あら!アレじゃない!?
そうそう!
忘れてたわ!!
誰ともとも恋仲になってなくて、レッドハーツに卒業後も王都に残って騎士団に入って君の卒業まで側にいるよってセリフを言わせられなくて、誰ともフラグ立てられなかったら、隠しルートが開くんじゃない!?
そうよ!
物語は、レッドハーツが卒業した後、彼と彼女が留学してくる所から始まるのよ!
そうか!!
なぁんだ!心配して損した!
まぁ、乙女の夢のハーレムエンドは諦めるとしても、その後の彼は極上だから。
ちょっとした戦争フラグは立っちゃうけど、彼の正妃になれるのなら、まぁ良いわ。
彼の国は、多くの側妃と愛妾が居るけれど、正妃になれたら彼は私だけを愛する予定だし。
彼の国は軍事力も強いし、顔も金銭力も極上だから、側妃や愛妾位我慢してあげるわ。
なんだぁ、なら、とっとと時間が過ぎないかなぁ?
レッドハーツの卒業までスキップ機能があれば良いのに。
まぁいいわ。
今はこの、鬼の様な形相のヘレナ先生の好感度上げに専念しよーっと。
彼女の好感度は、引き続きパラメータ上げに必要だし、彼も例外なくパラメータ上げなきゃだし~。
楽しみだわっ!
(エミリアの近況)
時は巡って。
学園に戻った私達は、穏やかな?賑やかな?日々を送っていた。
ショーン様とヒルデ様は、順調に愛を育んでいるらしく、長期休暇が終わると、ゲンナリした殿下が、あいつの惚気を聞かされ続けてツライと、逃げてきて、あ!と思った時には、私もショーン様に捕まって、殿下と二人でゲンナリする程惚気を聞かされ…
(ファーブ&ミィタの内緒話 第一弾)
「凄まじい勢いでしたね…」
『まぁ、あ奴は今幸せの真っ只中じゃからな。』
「お嬢様は遠い目で聞き流しておられましたしね。」
『しかし、エミリアは王子の姉のような立場になっとるの…』
「まぁ、本人同士が結婚する意志がないようですし、親しくなればそのようにもなりますね…」
『エミリアに言えば、また笑い飛ばして不敬罪ですわよ?とか言うんじゃろうなぁ…」
「お嬢様は鈍感でございますしね…」
――――――――
レッドハーツ先輩は、「また領に来てやってくれ、ルーナが心待ちにしている!そして、俺もギルドに入ったから、一緒に一狩りしようぜ!」と誘ってくる。
やだね、めんどうくさい。
ってか、公爵令嬢を狩りに誘うのって普通なのかな…?
(ファーブ&ミィタの内緒話 第二弾)
『赤の奴は、エミリアの強さに心酔しとるの…』
「できれば師事したいと言っていたと、暗部から聞いております。」
『流石に武の一族なだけあって、強ければ女だろうが年下だろうが関係ないんじゃな。』
「好感は持てますがね…」
『エミリアも笑顔が引き攣っておったの…』
「…えぇ。」
――――――――
ウィリシュ様は休暇明けに突然女性の姿で学園に現れ、周りを騒然とさせたが、今までウィリシュ様狙いだった御令嬢方は、それでも構わない!と、さながらヅカのスターの様な扱いを受けていらっしゃる…
その姿に、嫉妬を隠せず不穏な雰囲気を垂れ流しているリョーマ先輩を宥めつつ…ウィリシュ様との女子会を邪魔されつつ…
ウィリシュ様とリョーマ先輩の仲睦まじい姿に、学園内に腐の付くお姉様が増えた事は秘密にしておこう。
(ファーブ&ミィタの内緒話 第三弾)
『リョーマの奴、ワシらにも嫉妬しおるぞ?』
「えぇ、私もお茶をお出ししただけで睨まれました。」
『心が狭いのぉ。』
「今まで、抑圧していた気持ちが爆発しているんでしょうけれど…」
『まぁ、しばらくソッとしておけば落ち着くじゃろ。』
「だと良いんですけれどね…」
―――――――
オランジ団長は同じ騎士団の女性騎士と、萌えポイントが同じだとかで良い感じになり、何故か私に感謝の手紙が来た。何故??
(ファーブ&ミイタの内緒話 第四弾)
『あれじゃろ?小動物っぽいエミリア萌えじゃろ?』
「みたいですね。王都でこの前、ペットカフェなる、動物と触れ合えるカフェをオランジ商会が展開したらしいのですが、その発案者とその部門の統括が…」
『ジェームスか…』
「みたいです。大儲けらしいですよ?」
『アイディア料貰わんとな…』
「ですね。」
―――――――
そして、お兄様だが、何と、モンティーニ先生と良い感じらしい。
おぉ!淑女の鏡とも言えるモンティーニ先生が将来の義姉になるのか…
楽しみだ!!
(ファーブ&ミィタの内緒話 第五弾)
「あれですよね、モンティーニ先生も…」
『あぁ、教員室でエミリアをベッタ褒めしていたところを、エルリックが見染めたらしい。』
「シスコンですね。」
『拗らせとるの…』
次回から、最終章が始まります。
そうして、カウントダウンも始まります!
楽しみでもあり、ちょっと寂しくもあり…
では、楽しんでいただけると嬉しいです!
頑張ります!よろしくお願いいたします。




