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リリアーナから見た真実

バスから降りて、周りを見回す。

エミリアは、ウィリアム・ライトブルーと話していて、その向こうでは、その姿をジッと見つめるリョーマ・ブルーラング。


ここ、ヴィケルカール高原では、楽しいイベントが満載!

しかも、逆ハーレムも可能な回収の優しいフラグイベントが沢山立つの!

これを回収しなければ、リリアーナ様ではないわ!


とは言っても、青と水色は、放っておいても大丈夫。


まず水色の説明からね!

ウィリアム・ライトブルーは人当たりよく、誰とも深くお付き合いをせず、当たらず障らずの人嫌い。

優しげな笑顔で隠してはいるけど、女にも男にも、リョーマ・ブルーラング以外には心を開かないBL要員。

ウフフっ。その原因は彼の御爺様にあるの。

頑固爺を絵にかいたような人物の前ライトブルー公爵は、気弱な現ライトブルー公爵をもともとそれ程気に入ってはいなかったの!

だけど、ライトブルー公爵領で流行った魔物の大発生が原因で現公爵以外の息子を亡くしてしまい、仕方なく彼を公爵に立てたけれど、気弱な政策が気に入らず、彼は孫のウィリアムに目をつけるの!

そうして、彼は、祖父に歪んだ人間観を叩きこまれ、もともと幼馴染で遊び相手で気心知れているリョーマ以外を信じる事が出来ないの!

リリーは、その頑なな心を溶かして、お爺様との仲を取り持ったりするんだから!

他にも、エミリアがお爺様に魔物退治を請け負う代わりに、現在の婚約者からウィリアムとの婚約を無理やりもぎ取るのよ。

ウィリアム本人は、興味のない我儘令嬢からエミリアへの変更を気にも留めないんだけど、無意識に彼女と結婚しなければならない事に傷ついている彼を癒したり、お爺様を説得してエミリアとの婚約を破棄したり・・・

その為には、ここでウィリアムのフラグを立てて、お爺様ともお会いしないと!


そしてその、ウィリアムのイベント!

彼は、裏表のない素直なリリアーナに、リョーマと同じ様に裏を読まなくていい安心感を抱くの!

前公爵に押し付けられた典型的な我儘な子爵令嬢の婚約者が領地に居るんだけど、彼女との違いに愕然として、次第にのめり込んでいくの!

まぁ、これは私が素直に感情を出して高原をノビノビとエンジョイしていれば勝手に回収できるフラグだから、置いておこう!

これが上手くいくと、彼は私の目の前で涙を流すの!

それが、フラグ回収成功のサイン!



次に、リョーマ・ブルーラング!

彼も放っておいて大丈夫!

彼は、謎めいた雰囲気で覆い隠しているけれど、実はとても熱い人!

彼が、ラングコピーって花を現在開発中なんだけど、それらも全て歪んでしまった親友であるウィリアムのため。

彼の心は複雑なの!

誰も信じられないウィリアムを支えて、寄り添うように育ってきたリョーマは、この関係はどちらが欠けても崩れてしまうような、支え合う以上に脆い関係だと言う事に気が付いているの!

それに彼は気付いていて、学園に入ってからは、ウィリアムと付かず離れずの関係を貫いてきた。

でも、彼を突き放すうちに、彼への想いは親友へのものなんかじゃなくて、愛している人へ向けたものであると気が付いて愕然とするの!

そんな時に、現ブルーラング公爵を脅して、無理やりリョーマの婚約者になったエミリアに、ウィリアムとの逢瀬の時間を邪魔されてイライラするの。


なのにウィリアムの傍に現れたリリアーナ。

彼女に惹かれるウィリアムのために、彼女がどんな人物なのかを調べるの!

その間に熱中家の血が騒いで、ダメだと分かっているのに自分もどんどん、親友の想い人であるリリアーナにのめり込んでいくの!

でも、ウィリアムへの想いを断ち切れる訳でも無く…

”ウィリアムが女ならいいのに!”っていう思いと、”ウィリアムが幸せになってくれればそれでいい・・・”という思いと、その想いのせいで”可愛さ余って憎さ百倍”に感じたり・・・


リョーマの想いは複雑・・・

エミリアに邪魔されて、それをリリーに助けられたりする間に、私にも少しずつ心を開いていくの。

そのせいで最終的には、ウィリアムと三角関係になったり、彼に私を譲ったり、ウィリアムに手をかけようとしたり・・・

こう…キュンってしちゃうわよね…


この世では、特に魔力を持つ貴族は強い魔力を持つ子孫を残すことが至上命題なんだから、愛人ならまだしも、跡取りもいない間に同性を恋人にするのはNG!

男同士はダメだと自制をかけているのに、ウィリアムにも伴侶が必要だと分かっているのに!

彼はウィリアムの代わりに私を求めたり…彼も本心ではウィリアムが好きなのに!!

あぁ!!もう!!


ってな訳で、彼のフラグ回収成功サインは、ちゃん付けで呼ばれる事!

彼は、人見知りってわけでも無いんだけど、ウィリアム以外はどうでもいい存在だから、そんな彼が、リリアーナ嬢から、リリーちゃんって呼び方を変えるのは、特別な証!

「リリアーナちゃんじゃ、長いでしょ?だから、リリーちゃん!」って、あの普段冷たい微笑を浮かべる綺麗な顔に、満面の笑みを浮かべて言われた日には!

これぞ、正統派ギャップ萌えよ!

そのきっかけ作りのためにも、是非とも今回は、ウィリアムに興味を持ってもらわないと!


ってな訳で、彼も放っておいて大丈夫。

私をウィリアムが気にしだすと、自動的に気にしてくれるから、フラグ回収はオッケー!



という事で、私が今回ココで重点的にフラグを回収するのは、グリーン君!!

ショーン・グリーン君は、童顔でクリっとした、まあるい大きな緑の瞳と、新緑のような鮮やかな緑のうねった癖の強い髪が特徴で、その風貌は、例えるなら!そう!天使!!


彼のルートでのシナリオはこうよ!

彼の婚約者は、彼の領地の令嬢である、ヒルデ・エメンチェズ伯爵令嬢。

見た通り気弱な彼は、押しの強いヒルデ嬢に、時には財布の様に、時にはサンドバックの様に扱われていて、疲れきっているの!

そんな彼が、高原でヒルデ嬢に振り回されて半泣きになっている顔を見たエミリアは、その天使の泣き顔に惚れ込んで、ヒルデ嬢からグリーン君を買い取っちゃうのよ!

そう!

皆の目の前で、声高に伯爵令嬢に売り渡される公爵令息。

しかも、ヒルデ嬢はちゃんと計算できる子!

一時のお金よりも、後々のヴァイオレット公爵家の後ろ盾を得るために、エミリアが提示した金額の3分の1くらいでドーゾドーゾ!と譲り渡してしまうのよ!

仮にも婚約者のそんな態度に、グリーン君の繊細な心は、プライドも自尊心もズタボロになってしまうの!


そんな時、可憐で気遣い屋なリリアーナに持ち上げられて、癒されて、自信を取り戻していくの!

彼のフラグ回収成功サインは、ポォッと見つめられて”明日も明後日もずっと傍にいてもいいですか?”って囁かれる事!

グリーン君は女の子と、普段はどもっちゃってうまく話せないんだけど、恋に落ちたらそんな事忘れたかのように、怒涛の肉食系になるのよ!

それもまた、なかなか良いギャップ!


という訳で、私は今、ヒルデ嬢に付いて色々と移動しているんだけどいつまで経っても、彼がヒルデ嬢の前に現れる気配もないし、ヒルデ嬢がグリーン君を追いかけていく気配もない。

そして、さっきからチラッチラと、こちらを意識しているような様子を見せるヒルデ嬢。


あの目、知ってる。

前世で、35歳くらいの頃だったかしら・・・?

流行ってたドラマが、高学歴年下男子と干物女子の恋愛ドラマだったから、そんな事もあるんだ!って参考にしてた頃よね・・・

当時日課にしていた、Aランク大学の前をウォーキングしていただけだったのに、たまたまずーと前を歩いていた男子学生がチラチラ振り返っていた時の目だ・・・

若干不審者を見るときの、あの訝しげな目つき・・・

その後、突然猛ダッシュされて、見失っちゃったのよね。


思い出しても腹が立つ、失礼な奴よね!

いくらイケメンだからって、家までついていく気はなかったわよ!

チャンスがあれば話しかけられるような、ちょっとした何かのきっかけを探してただけじゃない!

きっかけさえあれば、私だってモテ要素満載のアニメ声だって出せたし、髪はこってりツヤツヤストレートだったし、お胸だっておっきかったんだから、話し合えれば通じ合うことが出来るかも知れなかったじゃない!



あーあ!

私だって好きであんたヒルデに張り付いている訳じゃないわよ!!

あんたも早くショーンの所行きなさいよ!!

それで、さっさと私とショーンをくっつけるいい仕事してみなさいよ!



残念!リリアーナ!

ヒルデ違い!!



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