膨らむ怨嗟 当てはまるピース
希有が「まるで実験ですね・・・」と言うと聖は「その認識が正しいのかも知れません。拠点を作り、増やし、そして増やした先で実験を行う。妥当な行動ではありますから」と言い、望が「それが奴等の狙いだとすれば最終的にこの世界全てでそれをやるつもりなのでしょうか?」と言うと聖は「可能性としては考えられますね。あくまで外部から支配するのではなく、制度を作り、内部で管理させる・・・各国で抗議が起きていないのも例の病気により、それを引き起こすだけの団結が最早出来ない状態にある為と言えるでしょう」と言う。
キーパーが「病気?」と聞くとロザリーは「そうか、キーパーさんにはまだこの世界について詳細を説明していませんでしたね」と言い、事情を説明する。
事情を聞いたキーパーが「そんな事が・・・」と言い、生花が「命もそれで・・・」と続けるがそこにチュアリが「それについてなんですが、私の世界で戦った事により、一つの可能性を見極める事が出来ました」と割って入る。
聖が「一つの可能性?」と聞くとチュアリは「はい。先程のクレバス・フォートで交戦した際に現れた私達の世界の魔法を使う敵が居ましたが、あの敵のマインド・ハートの色が黒かったのです」と言い、テレサが「そのマインド・ハートってのは色がある物なのか?」と言うとキーパーは「正確に言えば感情でその色が決まっているという方が正確でしょう。そして黒色と言う事は負・・・それも怨嗟に近い感情を抱いている状態だと推測されます」と言う。。
希有が「怨嗟・・・」と恐ろしさを感じさせる口調で言うとチュアリは「はい。そしてあの少女がもし、あの一日と言う少女によって干渉を受けたのだとしたら、内に抱いていた怨嗟の感情を引き出され、理性的な判断が出来なくなっていた状態にある可能性があります」と言い、生花が「なら命や他の子達も・・・」と続けると聖は「可能性としては考えられますね。だとすれば命君達のこれまでの言動にも納得がいきます」と続け、望が「憎しみに支配された状態でその対象と出会い、話しかけてきたとなるとそれを聞き入れられないという訳ですか・・・」と言うとチュアリは「はい。あくまで推測ですが・・・」と言う。
その時、生花のスマートフォンに着信が入る。生花は「はい・・・」と言って応対した後しばらく話し「分かりました。直ぐに向かいます」と言って電話を切る。望が「何の連絡だったんです?」と聞くと生花は「暴行事件の最初の被害者が私達に何か話したい事があるという事です。それも今直ぐに」と言う。




