魔王達の会議
各国首脳は聖達異世界人に協力、事態の収集に共に当たることを了承した。だがこの事実は一般公開はされない事も又、その場での合意として取り決められた。魔王達に動きを悟らせないためである。
だが、聖達が子の世界に来た事は既に魔王の知るところであった。フリーチェが「奴等め、又しても追ってきたか」と言うと配下の存在は「我々が制圧した世界においても尚抵抗を続ける者達がいあるのは一重にあの者達が希望となっているが故、そう考えれば可笑しくはありませんね」と言うと別の存在は「確かにな。だがそれは同時に奴等を倒せば祖の希望が消えることも意味する」と言い、又別の存在は「この世界で決着をつけてやるとしますか」と言う。そこに「成程、この者達がフリーチェ様を追いかけ回している鬼達ですか」と言う声と共に何者かが入ってくる。フリーチェが「そうか、君はまだ見たことがなかったな」と言うと何者かは「ええ、なので人目見ておこうと思いまして。これからの敵を。」と言う。最初の存在は「奴等は俺たちと何度も戦ってる。油断はしない方がいいぜ」と言うと何者かは「承知していますよ、ヒリズ先輩、回帰先輩、神消先輩。どうやら現状ではこの世界の人間の極一部と接触しただけのようですから当面は当初の計画通りに事を進めます」と言う。フリーチェが「そうか、では引き続き頼む」と言うと何者かは「では、戻ります」といってその場から去る。其を見たヒリズは「あいつ・・・本当に協力的だな」と言うとどこか含みを持った顔を見せ、神消も「ああ、現地協力者はこれまでも用意してきたが、彼女は特に異質だ。」と言い、回帰も「仮にも自分が生まれた世界だと言うのに躊躇いもなくフリーチェ様に差し出す事を決め、更により良い状態にしてから差し出すといって自ら行動を起こしている・・・しかも見事な策略で」と言う。フリーチェは「もしかすると今回は我々の想像以上にとんでもない者を引き入れてしまったのかもしれんな。当初より異質な反応を見せた彼女を引き入れたと言うことは」と言う。