動き出す人々
一方聖達はこの情報を掴めても尚、何も出来ない事に苛立ちを募らせていた。希有が「何か手は討てないんですか・・・」と言うと聖は「残念ながら・・・奴等が海外に物資を運び出す手段も分かりませんし、それに分かったところで其を妨害すれば私達がこの世界の敵と見なされてしまいます」と言い、ロザリーが「奴等の事だから恐らくそれも考えた上で行動してきたんでしょうね・・・」と言うとテレサは「くそっ、これ迄の力ずくとは違うってか!!」と言う。
望が「やはりあの霜月一日と言う嘗て世革だったと言う女子がその鍵なのでしょうか」と呟くと生花は「だとしたら彼女の事を知る事が出来れば或いは・・・・」と続け、聖は「反撃の糸口がつかめるかもしれない・・・ですか。であれば、先日命君を尾行した時に現在の居住地を突き止めておけば良かったのですが・・・」と言う。すると生花は「・・・今からでも探してみませんか・・・」と続ける。テレサが「探すって・・・」と困惑した声で言うとロザリーは「・・・そうですね。どうせここにいても何も出来ない。なら動いた方がまだ良いかもしれません」と言って立ち上がり、そして外に出る。
この会話も聞いていた一日は「どうやら彼等は私達の家を捜索する気のようね」と言い、命が「そんな事をしてどうするつもりなのかな?」と聞くと一日は「何も考えていないのか、それとも何かの奇策あるのか・・・ま、何れにしてもここは下手にリアクションを見せず、普段通りに振る舞っておく方が良いわね。先日の世界の戦闘で彼らも情報漏洩の事実を疑い始めている。此方の手の内をあまり見せたくはないわ」と言う。シオンが「じゃ、こっちは予定通りに物資を運び込むね。」と言うと一日は「頼んだわよ、シオン。今回の支援先の国にはあなたの祖国もあるのだから」と言い、シオンが「言われなくても分かってる。僕の祖国を救済する戦いを始めますよ。半ば密入国に近い形で日本に来て、気がつけばこんな大きな事をしてる。ビックリしているけど嬉しいよ。この嬉しさを少しでも祖国の人達と分かち合いたいから」と嬉しそうに言う。
言葉が「そろそろ時間ですね、じゃ、私達は作業にかかります」と言うと命と一日以外のメンバーはその場から離れていく。それから一時間後、とある自衛隊基地より輸送艇が数気の戦闘機の護衛の元、飛び立つのであった。
その頃、聖達は先日命を尾行した道を辿り、世革の偽物と交戦した公園まで来ていた。成果が「命を見失ったのはこの辺りです。だから・・・」と言うと聖は「小学校への通学であればそんなに遠い場所には居住しない筈。この辺りにある可能性が高いと思います」と続ける。




