侵食
命の母は聖達に対し「皆さん・・・私達は決めました。秋月家の皆さんと同様、私達も皆さんに協力します」と告げる。聖が「其は大変ありがたいです。ですが・・・」と言うと命の母は「分かっています。決して勝手な行動は致しません。例え命が関わっている事だとしても」と返答し、それを聞いた聖は「分かりました。では今後ともよろしくお願いします」と言う。
その直後、聖の元に何かの連絡が入り、それに応対した聖は「何ですって!?」と驚嘆した表情を浮かべる。未末が「一体何があったんですか!?」と聞くと聖は「たった今、今後外国から日本に入国する人間に対して例の怪事件に関する身辺調査を義務付ける法律が成立したとの情報が入ってきました」と言い、父が「つまり、今後は日本への入国が非常に厳しいものになると?」と聞くと未末は「でも可笑しいよ!!そんな話、ニュースでもネットでも全然流れてない!!」と続けるがチュアリは「だとすると考えられるのは一つね。外部への情報が一切提供されないままに成立した」と言う。
命の母が「そんな事が有るのですか・・・」と言うとロザリーは「普通に考えれば有り得ないでしょうね。でしょうけど・・・今の日本は内部に侵入した魔王軍に実質占領されている状態です。恐らく今日遭遇した兵力のような存在が既に政治、司法も侵食しているのでしょう。現状魔王軍に不利な政策は実質行えません」と言う。
父が「しかし、外国からの入国を制限すると入っても既に先日の条約は世界中で見られています。日本に入りにくくなることは分かるのでは?」と聞くと聖は「恐らくこの成立はテストケースと考えられます。より大きな法案を成立させるための」と言い、テレサは「首相も今は法案の成立を少し送らせるのが精一杯だ。魔王軍と直接関わってしまった以上、法案の拒否をしたところで退任に追い込まれ、奴等の息がかかった別の内閣が生まれるだけなっちまうからな。現状では今の首相に少しでも長く任期を全うしてもらう他はない」と言う。
秋月母が「しかし、そんな事をすれば日本にも少なからず影響が出るのでは?」と聞くとロザリーは「経済は既に入り込んだ勢力が循環させている。そして国際社会から孤立したところで魔王軍がいる以上安泰・・・と考えるのが筋なのでしょうが、堂もそれだけじゃない気がするんです。もっと裏に何か、別の大きな目的があるような・・・」と言う。聖は「とにかく現状では命君の現在の居住先を特定し、保護する事が最優先事項となるでしょう」
命の母が「では、明日も小学校を?」と聞くと聖は「ええ、現状、それ以外に有効な手だては見つかりません」と言う。




