ぶつかる拳
「その為にも、まずはここで貴方を退けます。ホーリー・サンダー!!」
そう叫んだキーパーは持っていた槍の先端から雷を一日に向かって放つ。
一日はそれを飛んで躱すがそれを狙ってロザリーが手にした銃を構え、一日に向かって乱射する。だが一日はそれを躱しつつ、どこかへと移動し、子供兵士もそれに追随して行く。
「ここから逃げて他のエリアに向かうつもりか!!そうはさせない!!」
聖がそう叫ぶと一行は一日と子供兵士の追跡を開始する。
だが一日はそこから少し進んだ場所で立ち止まり、踵を返して聖達の方を振り向く。
「逃げるのはもう止めたのか?」
強気な言葉で聞く希有。
「あら・・・魔法の事を知った位で随分と強気ですね。その位の事で私が尻尾を巻くとでも?」
「なら何故ここまで移動したの?余裕なのであれば移動する必要は無かったはず・・・」
一日の返答に更なる疑問をぶつける望、だがそれを遮る様に壁が崩れる大音が聞こえる。
音に驚いた一行が振り返るとそこには全身が傷だらけになったテレサとそれに迫る神消が居た。
「テレサ!!」
「お、お前達、何でここに・・・」
「そんな事よりテレサ、その傷は・・・」
「ああ、まだ大丈夫だ、心配ねえよ。」
そう言うと直ぐに立ち上がり、構えを取るテレサ。
「へっ、今日は何時もよりしぶといじゃねえか」
「そりゃお互い様だろ!!おめえも何時もより十分しつけえぞ」
「確かになあ、今日は何時もと違う。絶対勝たねえと行けねえって思うんだよ」
「喧嘩ばかりしてきた暴力野郎の言葉とは思えねえな」
その口からも構えからもお互いに対抗意識を燃やしている事は明らかだった。
「何時もと違う・・・やはり、彼等は・・・」
そんな中、一日だけはその言葉に何かを感じるのであった。
そして激しく殴り合う神消とテレサ、それを見た希有が思わず飛び出そうとするがそこに子供兵士が立ち塞がり、肘打ちで希有の腹部を殴打してその場に跪かせる。
「う・・・ううっ・・・」
「希有さん!!」
そう叫んだソルジャは希有に近付き、その体を支えて追い打ちをかけようとする兵士から離れる。
「やはり、彼等の感情は歪められている・・・一刻も・・・」
危機感を強め、脅威を感じるキーパー。
その直後、テレサの強烈な拳が神消の胸元に当たり、遠くへと弾き飛ばして地面に転げさせる。
「くっ・・・」
「俺達の因縁に決着を付けてやる!!この世界の為にも!!」
「うるせえ・・・うるせえ・・・!!その正義面、見ててイライラするんだよ!!だから俺はお前を倒してその正義面を・・・」
神消がそう言いかけた時、何処からともなく「それは違います!!」と言う声が聞こえてくる。




