歴史を作るのは・・・
そしてその闇が徐々に小さくなっていき、住民の周囲から霧散した時、そこには先程までの住人では無く、幼い外見の幼児が居た。更にその内の何名かは性別も反転しており、まるで保育園の様な状態である。
「う・・・ここは・・・そっか・・・私・・・」
その内の一人が目を覚まし、曖昧な意識をはっきりさせる様に言葉を話す。それを合図にしたかの様に他の幼児達も次々に目を開け始める。
「皆、ここは戦場よ。早く避難して」
「一日ちゃん、ううん、私達も戦う。その力はあるもの」
その幼児達に一日が非難するよう呼びかけるが幼児達は戦うと反論する。
「分かったわ。でも決して無理はしないで!!」
そう強く呼びかける一日、だがその声はどこかそう返答する事を予測して居る様にも見える。
そこにムエと聖達が現れる。
「あら・・・こちらに来たんですね。先輩は眼中にないと?」
相も変わらず聖達に対しては挑発的な言葉を投げかける一日。
「生憎ね、その先輩には仲間が向かっているの!!お前達がここに居るのは予測出来たから!!」
これまでにない強気な口調で言う望、その言葉には怒りが満ちていた。
「あらあら、ご機嫌斜めね。そんなに怒ってどうしたの?」
「どうしたの・・・だと・・・お前達のせいで・・・」
「せいで・・・何?家族の絆が崩壊したと言いたいの?それとも元の世界にいられなくなった事?」
「そのどちらもに決まっている!!」
挑発的な一日に対し怒りを込み上げさせる希有。
「残念ね、前者も後者も責任を転嫁されても困るわ。前者は元はと言えば貴方達が捨てたのだし、後者は私達も予期せぬ行動だったもの。ま、それがプラスに働いたと言えば言えたわね」
やはり姿勢を崩さない一日、最早その様子は人間と言う存在を超越している様ですらある。
「予期せぬですって・・・どの・・・」
「信じるのか否かは勝手ですが、事実そうなのですよ。あの映像は民間人が流し、それを入手して流れた物。私達も予測していませんでしたから」
「・・・例えそれが事実だとしても、ここであんた達を倒し、あのアメーバの有益性を証明できれば・・・」
一日に対し、言葉にならない怒りを必死で口に出す生花。
「そうですね。戦争の歴史は常に勝者が作ってきた。だから勝者となれば事実は幾らでも歪曲出来る。なら私達は勝者となりましょう。ここで貴方達を退ける事で」
一日のその言葉を合図にしてその場にいた児童達も一斉に構えを取る。
「又・・・子供兵士が・・・」
既視感ともいえる状況に目を覆うロザリー。だがその子供の目にらしさは無く、子供らしからぬ敵意が満ちていた。




