アメーバへの疑念。一日への疑念。
「その程度か、だが容赦はしない!!」
そう言った神消は民間人に容赦なく踵落としを食らわせ、その動きを封じる。
だがそれを聞きつけた民間人が続々とその場に集結する。
「ちっ、数ばかり集まってきやがって!!」
「寧ろ好都合ですよ。私達がこうして戦えばその分他のメンバーが楽になれるのですから」
焦りに任せそうな神消に対し、諭す様に言う一日。民間人の一人が飛び掛かるとそれに続けと言わんばかりに他の民間人も飛び掛かっていく。
一方、街の別地点では命と暗が別の民間人と交戦していた。
「僕達の理想の為だ!!通してもらうよ!!」
そう言った命は遠距離から手にした銃を撃ち、民間人の脚や腕を撃ち抜いていく。
「その動き・・・急所を狙わせない為ですか・・・流石に訓練されていますね。ですが。ボール・バレット!!」
そう言った暗は手にした杖から黒い球体を放ち、民間人の体を狙う。球体は急所こそ外されるものの、決して小さくはないダメージを民間人に与える。
「やはり、射撃戦闘への対策は万全にされている様ですね」
民間人との戦闘中、冷静に分析する暗。
「だけど、やはり見慣れない武器への困惑はありますね。回避は完全ではありませんよ」
そう言った命の足を中心に狙いを定め、動きを封じつつペースを掴んでいく。
そしてある程度の民間人の動きを止めると
「そろそろあれをしておきますか」
そう言って転移銃に持ち替え、民間人を撃って転移させる命。
「今のは?転移魔術の様だけど・・・」
「そっか、暗君は初めて見るんだったね。そうだよ、一日ちゃんが作った転移銃。これで撃つと指定した地点に目標を転移させる事が出来るんだ。でも体力がある奴を転移させるとそこで問題を起こされかねない。だから・・・」
「成程、つまりは弱らせて捕獲し、戦力を増強するという訳か」
命の説明に対し、冷静に返答する暗。その様子はどこか大人と子供のやり取りを思わせる。
「そうして戦力を増強し、あのアメーバと戦う為の力を付けていくという訳か」
「一日ちゃんはまだ詳しく話してくれないけど・・・多分そうだと思う」
どこか謎を残す会話をする二人、だが暗の内心には
「だが転移銃自体は私が加入するよりも前から配備されていた・・・となるとあのアメーバについて一日さんは・・・」
と何かの疑念を抱くのであった。
「どうしたの?作戦中だよ」
「あ、ああ、敵は次に何をしてくるかと思って・・・」
命に声をかけられ、慌てて誤魔化す暗。
その頃、ムエの案内で地下通路を経由してきたテレサ達は相道街の司令室に辿り着いていた。




