テレサの世界
「こうしちゃいられねえ、俺は・・・」
「待て、一人で行っても返り討ちにされるだけだ。ここは・・・」
「ええ、纏まっていきましょう、レジスタンスの皆は前回同様連絡役をお願い」
テレサが先走りそうになるのを制止する聖とロザリー、だが彼らの顔にも又、焦りが少なからず浮かんでいた。
「当然、私達も行きます」
「私も同行しよう」
生花とキーパーも二人に続き発言するのであった。
それを見たテレサの顔から焦りが消え、落ち着きを取り戻す。
「・・・ありがとな!!」
テレサの口からその言葉が出たのと同時にディメンション・ゲートが開かれ、一行はテレサの世界へと向かう。
テレサの世界に出るとそこは街中であった。
「ここは・・・一体何処なんです?」
「そんな事を言ってる場合じゃないですよ、あれを見て下さい!!」
生花がこの世界の状況を聞こうとするがそれを制止し、ある方向を指差す望、その先では現地住民らしき男性と魔王軍の配下が交戦していた。
「既に交戦が始まっているのか、急ねえと!!」
テレサはそういうと現地住民の方に駆け寄り
「カッター・キック!!」
と言って足を刃の様に鋭くして魔王軍の配下を蹴り、その体を凹ませて消滅させる。
「い、一体・・・あなたはテレサさん!!」
交戦していた男性はテレサに気付くとその名を呼び、視線を合わせる。そこに遅れて聖達もやってくる。
「そちらの方々は?」
「俺の仲間達さ。それより状況はどうなっている?
「はい、現在敵に制圧されていない全ての町で魔王軍の配下による進行が行われています。ですが戦況は此方に有利、全てのタウンで押し返しています」
男性は心配ないと言わんばかりにテレサに報告する。
「全てのタウンで有利・・・か。罠じゃなければいいんだけど・・・」
そう呟くのはチュアリだった。
「罠・・・とはどういうことです?」
「彼の世界であったのさ。作戦を態と上手く行かせ、最後の最後でそれを覆すという魔王軍の罠が」
「魔王軍がそんな罠を?しかし、今まで魔王軍は力による侵攻しかしてきませんでした。それが急に・・・」
「ああ、俺もそこは気になっている。だが恐らくは敵に入った新幹部、霜月一日の影響だろう」
男性が疑問を口にするとテレサはその疑問に回答し、その中に油断するなという戒めを込めた返答を行う。
そこに魔王軍の配下が現れ、聖達にとびかかってくる。
「くっ、新手か!!」
だがとびかかってくる配下を前に男性は蹴りを繰り出し、魔王軍の配下を蹴り飛ばして消滅させる。
「凄い・・・生身で戦ってる・・・」
その光景に唖然とする望、
「驚いているところ悪いが、俺達も加勢しねえと!!」
そう呼びかけるのは何時もの聖ではなくテレサであった。




