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脅威の報告

「それは分かりました。ですがこれからどうするのです?」

「とりあえずはフリーチェ様達に説明ね。流石にここまで大事にされた以上説明しない訳にはいかないわ。遅かれ早かれ情報は伝わるでしょうし」


一日はそういうとフリーチェの部屋へと向かい、その扉を開ける。


「一日、丁度良かった。聞きたい事がある」

「例のアメーバの事でしょうか?それでしたら今からご説明します」

「流石、話が早いね」


フリーチェの問いかけに返答する一日、それを茶化すようにヒリズが口を挟む。


「あのアメーバは当初、回帰先輩の世界に保管されていた兵器だと思っていました。ですがこの世界にも出現した事を考えるとそれは違うようです。

恐らくはフリーチェ様達と同様、異なる世界から出現した存在と考えられます」


ヒリズの茶化しはまるで意に介さず、淡々と説明する一日。その様子に若干不満げな顔を浮かべるヒリズ。


「俺達と同様に異なる世界から出現した?だとするとあのアメーバは何が狙いなんだ?」

「目的については現時点では何とも言えません。ですがあのアメーバに取り込まれると心の一部が溶けていくような、そんな感覚がありました。」

「心の一部が溶ける?」

「はい。それも私達にとって必要不可欠な部分が溶けていく。そんな感覚に陥りました。あの子達の支えがなければ私はここに戻ってこられなかったかもしれません・・・」


回帰の問いかけに返答する一日、その顔にはどこか不安が浮かんでおり、その顔を見たフリーチェ達も事の深刻さを何となくではあるものの悟る。


「それで、これからの行動についてだが、神消の世界への攻勢を早めようと思う。多少問題は生じるかもしれんが」

「私もそれに賛同です」


方針を掲げたフリーチェに賛同する一日、だがその同意はその場にいた他の全員が驚いていた。


「・・・どうかしました?」

「あ、いや、あれだけ慎重だった君が一番に賛同するとは・・・」

「意外・・・ですか?」


質問の口火を切った神消に対し、一日は淡々とした口調を崩さずに返答する。


「根拠はちゃんとありますよ。あのアメーバが送り込まれた目的や本拠地が分からない以上、現時点では此方から打って出ることは出来ません。ならば先に対処が可能な世界から対処していく方が良いでしょう。ただし、アメーバの再出現及び他の世界への出現の可能性も想定し、それぞれの世界にもアメーバ迎撃用の武装を配布しておくのが先になりますが」


賛同の補足を行う一日。


「そこまでの対応をしておく必要があるものなのか?あのアメーバは」

「はい。現時点においては彼等よりも遥かに大きな脅威であると言えます。これまでの世界に出現した場合、こちらの制圧がひっくり返される可能性もあります」


回帰の質問に対し、一日は明確な返答をする。


「分かった。ではそれが済み次第行動する」


決断を下した声で全員にそう告げるフリーチェ、最早躊躇う理由はなかった。

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