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母上様

作者: まちのしじん

「それはきっと、手が届くようになるからね。

来てくれてありがとうって言うんだよ。

年老いて、もう充分生きたって思えたら

今までありがとうって言いなさい。

まだ小さくてそれが何かわからなかったら

もう一度来てくれる?って聞くんだよ。」


とっても大切な宝物は、

ふわりふわふわ

手を伸ばしても届かなくなってしまった。

「涙がね。

まだまだ用意できないんだ。

だからまだ逝かないでよ」


魂の色さえわからない僕たちは

耳元からあなたの吐息を飲み込むだけ。

千年先もあなただけが染み込む


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― 新着の感想 ―
[良い点] 優しくて暖かい詩ですね。 ほわほわしました。 ありがとうございました。
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