そのいち
とある日の午前中。
「ふむふむ……」
「……………」
目の前には、
「へぇ~………なるほど!」
「あのー………何読んでるの?」
隣の家に住んでる1つ歳上の女性が
「ん?可愛い弟の部屋から摘出された
いかがわしい本」
どうやらこの人
僕の部屋に勝手に入ったらしい。
「ちょっ、何してんの!?
しかも、何で当たり前のように居るの!?」
てか、よくよく見ると、
押し入れの二番目に入れておいた
トップシークレットが何故に目の前に!?
「いやー暇だったから、
つい……ね?」
「つい…ね?じゃないでしょ!?」
「えー?可愛い弟はどーいうのが
好みなのなぁ……ってね?」
てへっ☆とワザとらしく右手で
頭をこずく。
「だから、ね?じゃないでしょ!?」
「でも…こういうのに目移りするんじゃ……」
「?」
「きっと『姉ちゃんパワー』が足りないからだろう?
それならそうと言ってくれれば良いのに……
姉ちゃんはショックだよ」
ワザとらしく、かつ大げさに泣き崩れる。
「は?何言ってんの?
って…首に腕を回すな!気分悪いわ!!」
先程目の前で泣き崩れたはずなのに
いつの間にか後ろを取られていた。
「えー?気分悪いとか言われると
余計に虐めたくなるな~♪」
そして徐々に力を増す腕。
引き剥がそうとするが、
・・・・・・・
引き剥がせない。
「ちょっ、マジで勘弁してって!」
…………それから5分後…………
「はぁ~♪スッキリしたぁ♪
あれ?おーい?……あれ?
もしかして、照れちゃったのかぁ
全く可愛い弟だなぁ♪」
「…………………」
既に落ちてます。
「しっかし、弟はこういう女性が
好みなのか………ネタになるな(ニヤリ)」
※この時三途の川を
右往左往する事となった。
本当危なかった。
先代の方が見えたわ!!
てか、どこまで残酷なのさ!!