表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/37

第13話「大人の事情」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


やっ!俺、上木純太だよ!

焼野原 九乃助のマネージャーだぜ!

今まで、悪性の痔で入院してたので、フリーナインの事務所には居られなかったけど、今日はやっと、13話にして戻って来れたぜ!!


元気にしてるかな・・。レビンちゃん・・。

着やせしてて、胸もあって(省略させていただきます)

あー、元気にしてるかなー。


廃墟の事務所も懐かしいぜ・・。


ん、ドアに張り紙が・・。


『引越ししました』


えっ・・。



そのことを、純太は知らなかった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


場所は、線路沿いの誰も住まなさそうな和式のアパートだった。

部屋は広かったが、ボロかった。

洗面所はあっても、風呂場がなかった。

しかも、電車がうるさい。


そこに、焼野原という苗字の部屋があった。

その部屋の隣に、レビンが住んでる部屋があった。


これは、現在のフリーナイン事務所であった。


黒服のレビンの追っ手を配慮して、いきなりだが住所を変えた。

もうひとつの理由は、エアコンが来ても部屋が暑かったからであるが・・。

ついでに、看板の住所の公表もしなくなった。

電話だけで受け付けるようになっていた。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「早く言えや・・、焼野原ぁ・・。てめのせいで、入院したんだぞ・・、おい・・」

「おんめぇ、マネジャで年下の癖に偉そうなんゃ、こらぁ・・」

「いつまでも、ガンダム見てんじゃねぇぞ・・、焼野原ぁ・・」

「関係なやろ・・、われぇ・・」


と、必死でアパート見つけた純太が、鬼気迫る顔で九乃助に睨み付けていた。

というか、アパートの前でメンチの切り合いだった。

メンチの切り合いは、3時間かかった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


純太は、レビンの部屋のドアを叩いた。

駆け足が聞こえて、ドアが開いた。


「はーい」

「お久しぶりー」


と、純太が挨拶をした。

レビンは、ポカーンとしていた。


「元気にしてたー」


と、純太が笑顔で話しかけてきた。

それでも、ポーカンとしていた。


「えっと・・、はい・・」


堅い笑顔で、レビンは応答した。

実は言うと、純太の存在を忘れていた。

だけど、あんた誰?というのが、相手に悪くて適当に答えた。

しかも、純太は自分より年下に見えたので、その馴れ馴れしい態度が鼻についた。


「じゃあ、お邪魔しますー!!」

「はぁ!」


勝手に、純太がレビンの部屋に入ってきた。

その行動は、純太の存在を忘れたレビンにとっては通報レベルの行動だった。


「ちょっと!!」


止めに入っても、純太はもう部屋の中。

しかも、部屋が引っ越したばかりだったので散らかっていた。

純太は、部屋に散らばっている下着を見て興奮していた。


「勝手に部屋に入るなんて・・、痴漢だ・・」


レビンは、携帯を握った。



・・5分後・・


ピーポー、ピーポー


パトカーの音が、アパートから聞こえた。

そして、アパートの周りには野次馬がいっぱいだった。

純太の手に手錠が掛かっていた。

警官の前で、九乃助とレビンが50回くらい頭を上げ下げしていた。


「すいませんでした!!すいませんでした!!」

「すいませんでした!!私の勘違いでした!!」


レビンに存在を忘れられ、痴漢と勘違いされ、通報され手錠をかけられた純太は、今にでも泣きそうだった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ