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事情聴取

 サニードリーの警備隊本部。初めてサニードリーに来た時にも来た、取り調べ室に再

び私は来た。

 私をここへ連れて来た金髪の少年の様な方はアルク・フリーデンと言う名で、このサ

ニードリーの警備隊の中では、本人曰く下っ端らしい。ちなみに年齢は十八歳。私より

年上だ。

 それともう一人、金髪で長髪の女性の方が居るが、こちらは聴取の内容をメモする方

のようだ。

 取調室は広くなく、中央にテーブルとそれを挟む様に二脚の椅子。それと取調室へ

入って右手側に机と椅子がある。その正面の壁に窓があるが、鉄格子が取り付けられて

いる。

 取調室の中に入ると「どうぞ座ってください」と言われたので、遠慮なく座った。

アルクさんは窓側の椅子に座った。金髪で長髪の女性は机に座った。

 アルクさんは言う。

「では、あなたが知っていることを話してもらえますか?」

私は「はい」と答え、何があったか話した。しかし、そのまま話してガルターブさんの

ことを探られるのは好ましい展開とはいえないので、私が魔術で倒したことにした。

 私の話を聞き終わるとアルクさんは言った。

「なるほど……しかし建物の中から急に魔人狼が出てくるなんて、どういうことなんで

しょう?」

「それはおそらく召喚石か封印石を使ったんだと思います」

 そう。これはおそらくハンズ・ブランクの仕業だろう。という事は、犯人を捕まえら

れればハンズ・ブランクの情報が何か訊けるかもしれない。だが、しかし……。

 アルクさんは言う。

「それで走り去って行った人はどんな感じの人でしたか?」

「それが突然の事だったのであんまり憶えていないんです……。すいません」

「そ……そうですか。まぁ、仕方ないですね」

アルクさんはそう言うと少し考え込んだ。

「……では、今日はこれで帰っても結構です。セレスティアさんは旅をしているとのこ

とですが、できれば事件が解決するまでサニードリーにいていただけませんか?」

「はい、構いませんよ」

ハンズ・ブランクの情報は私も欲しい。断る理由はなかった。

 私は現在泊っているホテルの住所を伝え、帰ることにした。


 帰り道、ホテル近くの路地を曲がるとガルターブさんが目の前に降って来た。

「わっ! ビックリしました」と私は言ったが、ガルターブさんはそんなの無視である。

「この先のホテルか?」

「はい。案内しますね」

 私はガルターブさんをホテルへ案内した。ガルターブさんは新たに部屋を取っていた

が、『ゼノ』と言う名前で取っていた。

 部屋へ戻ると、アデルとカンヤさんに遭ったことを話し、そのまま今日は部屋で過ご

した。


 次の日の朝。朝食をルームサービスで終え、部屋でのんびりしていると、誰かが部屋

のドアをノックするのが聞えた。

 部屋に誰かが来た時は、カンヤさんはベッドの陰へ隠れる決まりにしてある。私はそ

れを確認してから「はーい」と言ってドアを開けた。

 ドアを開けるとそこにはアルクさんが居た。

「おはようございますセレスティアさん。昨日の件でお伺いしたのですが、今よろしい

ですか?」

「はい、構いませんよ。すぐに準備しますね」

私はそう言ってソファーに置いてあった魔女帽子を被り、ロングジャケットを着、ショ

ルダーバッグを肩に掛けた。

 準備ができた所でアルクさんは言った。

「ここ、二人部屋ですよね……セレスティアさんひとりですか?」

ギクッ。まずい……。

「えっと、それはですねー……そう! 弟がいるんです!」

「弟ですか。今はどちらに?」

「えっと……どこ行ったんでしょうね……」

 私は自分で分かるほど明らかに動揺していた。傍から私の顔を見たら、きっと顔は汗

だくだろう。しかし、アルクさんは中々鋭い。

 私は最悪の場合を考えた。指名手配中の人物を匿った罪で死刑……は流石にないだろ

うが、本当に最悪なのはガルターブさんが後ろからアルクさんを……。それだけは阻止

しなければ。

 そんなことを考えていると、急に後ろから気配がした。

「どうした姉貴? 何かあったのか」

そこには人の姿になったイケメン(アデル)が居た。しかもタオル一枚。

「え? あ、うん……なんでもないよ……」

 アデルを見て納得したのかのようにアルクさんは言う。

「弟さん居るじゃないですか」

「あ……はい、居たみたいです……」

「それでは行きましょうか」

 ありがとうアデル。後で何かお礼します。


 部屋を出る時、向かいの部屋から気配がした。最悪の事態にならなくて本当によかっ

た。

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