7872T列車 考えてないなりに考えてる
皇紀2745年3月30日(第36日目) 国鉄常磐線水戸駅。
水戸駅で降りて偕楽園へと向かった。春のお花でも眺めて疲れを取って貰おう。しかし、そう上手くは行かないものだ。梅の花は咲いてはいるがチラホラという表現が合うという具合だった。まぁ、疲れを取るには十分だ。
水戸→常磐線特急「スーパーひたち」→泉
枕崎→広尾間の最長往復切符往路水戸駅から使用再開
水戸駅からは常磐線の特急「スーパーひたち」に乗車。白い車体はこれまで多くみてきた485系特急電車とは一線を画する。タキシードボディと言われるこの車体はなんとも美しい。
日立、高萩と停車すると東北が近づいてきたことを実感する。勿来駅を通過すれば、東北に再び足を踏み入れる。
枕崎→広尾間の最長往復切符往路泉駅で途中下車
泉駅から再びバスの力を借りて水族館を訪れることにする。魚が悠々と泳いでいる姿を見ていると「君たちは何も考えなくて良いねぇ」と言いたくなるが・・・。ぐるぐる回る魚の群れが一瞬乱れたかと思うと風穴を開けられた場所から回遊魚が現れる。
「あっ、今もしかして食べられちゃったかな。」
「こいつらも考え無しには生きられないか・・・。」
「何か言った。」
「いや、何も・・・。」
「・・・この子達も食べられちゃうかもしれないから、可哀想だなぁ・・・。」
「可哀想かな。」
「ナガシィはなんとも思わないの。」
「別に、可哀想だとは思わないね。実際に宇美で起こってる出来事が水族館で起こってるだけでしょ。」
「はっ、醒めてるねぇ・・・。」
「ああ。お腹減ってきたなぁ・・・。お魚がお魚食べてるところみてたら、魚食べたくなってきたなぁ・・・。」
「あんたはマグロか何かか。・・・ちょうど後ろにお寿司屋さんあるけど。」
「おお、こんな所にお寿司屋さんが。」
「わざとらしいなぁ・・・。」
「まぁ、そう言うなよ。ねっ。」
「ねっ。って・・・。」
「萌はそう言う気分じゃ無い。」
「お魚食べられるところをみてからお魚食べようって言う神経はちょっと理解できないかなぁ・・・。」
「・・・。」
「まぁ、良いけどね。どうせもう舌がお寿司なんでしょ。」
「よく分かってるねぇ。」
「ナガシィ、結構頑固だし。」
「奢ろうか。」
「そう言うところ気にしなくて良いの。その前に奢るも何も無いでしょ。夫婦なんだから。」
そう言われると何か恥ずかしいなぁ・・・。
「早く入らないとお店しまっちゃうよ。」
「あっ、そうだな。」
たらふく食べたら再び常磐線に乗り湯本駅で下車する。今日はハワイで泊まろうか。
泉→常磐線→湯本
枕崎→広尾間の最長往復切符往路湯本駅で途中下車
一口メモ
国鉄651系
常磐線の特急「スーパーひたち」として走る特急電車。先頭にはディスプレイを用いた列車愛称表示があり、少しずつ画面が変化する。この車両の投入で余剰となった483系は東北の長距離特急に転身している。
特急「スーパーひたち」
上野~平・原ノ町・仙台間を常磐線経由で結ぶ特急列車。




