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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(往路) 首都圏
89/270

7868T列車 理解できない価値観K

皇紀2745年3月28日(第34日目) 国鉄(こくてつ)内房線(うちぼうせん)浜金谷(はまかなや)駅。

 浜金谷(はまかなや)の駅にベージュに赤のラインが入る。片方は館山(たてやま)行きの特急「さざなみ」。もう片方は東京(とうきょう)横浜(よこはま)行きの特急「さざなみ」だ。僕たちが乗る方は館山(たてやま)行きである。普通列車も走っているが、房総半島の移動は特急列車が一番便利だ。

浜金谷(はまかなや)内房線(うちぼうせん)特急「さざなみ」→館山(たてやま)

 館山(たてやま)駅に着いたら普通列車に乗り換え。特急列車から普通列車に乗り換える客は僕たちだけ。僕たちを乗っけた普通列車は数人の乗客と共に安房鴨川(あわかもがわ)駅に移動する。安房鴨川(あわかもがわ)駅では東京(とうきょう)横浜(よこはま)方面に急ぐ特急「わかしお」が止まる。普通列車の乗客もそちらに流れていく人がいた。普通列車はのんびりと特急の発車を待ってからここをでる。

館山(たてやま)外房線(そとぼうせん)安房小湊(あわこみなと)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符往路安房小湊(あわこみなと)駅で途中下車

 安房小湊(あわこみなと)駅で降りると僕たちは誕生寺に向かうことに下。距離は1.7キロと言うことで、歩いて行ける。問題ない距離だと思った。

「こうやって歩いてると「こゝろ」の話を思い出すな。」

「ああ。ええっと・・・。どうしてだっけ。」

「最長往復切符の旅だよ。」

「ああ、それかぁ。あの時は誕生時を参拝する時間は無かったんだったっけ。」

萌が播州さんの最長往復切符のことを話す。

「萌はそっちの方が印象に残ってるのね・・・。」

「別に、それだけじゃ無いよ。「こゝろ」のKさんの話もしてたしね。」

「ああ・・・。」

「どうかした。」

「Kさんって信念が強いのは分かるんだけど、何でしんだのかな。」

「それは播州さんも言ってたでしょ。自分のこうと決めた道を踏み外すような生き方をするくらいなら、死んだ方がましって。」

「・・・それがどうも分かんないんだよなぁ。」

「別に分かんなくてもいいんじゃ無い。人なんて他人になっちゃえば何も分かんないでしょ。私のことナガシィが完全に理解できないみたいに。」

「それはそれで心外だな・・・。」

「でも、間違ってないでしょ。」

「まぁ・・・。」

どうも納得できない。間違ってないからかな。

「ところで萌は僕のこと理解できる。」

「難しい質問するなぁ・・・。」

「思ったこと教えてくれるだけで良いよ。」

「・・・私は分かってるつもり。でも、全部分かんないって言うのは同じかな。」

「ふぅん。」

「なぁに。」

「何でも無い。」

「喋れ。ナガシィって私にもほとんど喋ってくれないんだもん。大事なこと言わないのはナガシィの悪いところ。」

「ハハハ・・・。もう慣れたろ。」

「慣れたわね。でも、やっぱりちょっと怒っちゃおうかな。」

 誕生時に参拝してから、安房小湊(あわこみなと)駅に戻る。安房小湊(あわこみなと)駅から大網(おおあみ)まで特急列車に乗る。大原(おおはら)駅で木原線(きはらせん)久留里線(くるりせん)を経由する横浜(よこはま)行きの「ビューわかしお」6両を切り離し、東京(とうきょう)行きの「ビューわかしお」はそのまま外房線(そとぼうせん)を進む。

「萌、どうする。」

「このまま戻っても良いけど、東金線(とうがねせん)には乗っといた方が良いんじゃ無い。そうすれば、明日は「しおさい」から動くことが出来るし。」

「じゃあ、そうするか。」

安房小湊(あわこみなと)外房線(そとぼうせん)特急「ビューわかしお」→大網(おおあみ)

大網(おおあみ)東金線(とうがねせん)成東(なるとう)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符往路成東(なるとう)駅で途中下車


一口メモ

国鉄(こくてつ)183系

特急列車用電車の一つ。直流電化区間を主な仕事場としており、その一角は新潟行きの特急「とき」として活躍する。房総半島では主に「ビュー○○」となっていない特急列車を担当。先頭車は連結の容易な構造となっており、房総特急のネットワークの可能性を広げている。


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