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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(往路) 中日本
73/270

7852T列車 日中乗れない日中線

皇紀2745年3月20日(第26日目) 国鉄(こくてつ)磐越西線(ばんえつさいせん)新津(にいつ)駅。

 昨日もぐっすり眠っていた。僕たちの起きるタイミングは一番遅かったと言ってもいい。僕たちは新津(にいつ)駅から磐越西線(ばんえつさいせん)の列車に乗り込んだ。4両編成のディーゼルカーは会津若松(あいづわかまつ)行きである。

新津(にいつ)磐越西線(ばんえつさいせん)会津若松(あいづわかまつ)

 阿賀野(あがの)川沿いに進んでいく。辺りを包む霧は進む毎に濃くなっていく。ディーゼルカーも濃い霧に行く手を遮られるように行き足が遅くなる。

「もうちょっと頑張ってよ。」

エンジン音を肴につぶやく。

 霧も晴れてくると列車は喜多方(きたかた)に入った。喜多方(きたかた)駅では国鉄(こくてつ)日中線(にっちゅうせん)が分岐している。

日中線(にっちゅうせん)に日中乗ろう。」

萌の声が聞こえた。

「何。」

「あれ。」

ふと萌の指さした方を見ると「日中線(にっちゅうせん)に日中乗ろう」と横断幕が掲げられていた。ここまで下手な洒落もないだろとは思ったが・・・。そこまで言うなら乗ってみようか。

「降りよう。萌。」

「はい、はい。」

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符往路喜多方(きたかた)駅で途中下車

 喜多方(きたかた)駅で列車を降り、日中線(にっちゅうせん)が発車するホームに行ってみる。どこのホームにもン「日中線(にっちゅうせん)熱塩方面」と書いてある。どこからでも出発できると言うことらしい。磐越西線(ばんえつさいせん)には急行「阿賀野(あがの)新潟(にいがた)行きが入線し、それと入れ替わって僕たちが乗ってきた普通列車が会津若松(あいづわかまつ)へむけ発車する。

「次の日中線(にっちゅうせん)はいつ。」

僕たちは駅の時刻表を探した。それはすぐに見つかったのだが・・・。

「スッカスカだな。」

第一声はそうだった。朝と夕方に列車は固まって設定されている。日中線(にっちゅうせん)の熱塩方面行きは今から4時間22分後の13時56分。喜多方(きたかた)の近くを観光してもいいが、4時間かぁ・・・。なお、それの後は今の時期は完全に日が没した17時23分である。

日中線(にっちゅうせん)に日中乗ろうって書いてあって、日中に乗せる気サラサラ無いわね。」

萌は横断幕を見つつ言った。確かに、これじゃあ日中線(にっちゅうせん)に日中乗せる気が無いと思われても仕方がないな。

「4時間待つ気ある。」

僕が萌に問うと、

「ない・・・。」

と返ってきた。

 次の列車は会津若松(あいづわかまつ)行き急行「阿賀野(あがの)」。これにのって会津若松(あいづわかまつ)に行くか。しかし、それまでの間多少時間がある。近くの神社なりまわってまた戻ってこようか。そういう話になった。

喜多方(きたかた)磐越西線(ばんえつさいせん)急行「阿賀野(あがの)」→会津若松(あいづわかまつ)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符往路喜多方(きたかた)駅から使用再開

「今回は乗れなかったけどさ、帰りで乗ろうよ。」

「ああ。興味あるからね。」

阿賀野(あがの)」の車内から離れていく喜多方(きたかた)のホームに目をやる。今度こそ日中に日中線(にっちゅうせん)に乗ってやろうじゃないか。ここにある横断幕でその決意を固めることにした。


一口メモ

急行「阿賀野(あがの)

新潟(にいがた)会津若松(あいづわかまつ)間を磐越西線(ばんえつさいせん)経由で走る急行列車。


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