7843T列車 力関係
皇紀2745年3月15日(第21日目) 国鉄高山本線富山駅。
富山城を見学する。滝廉太郎の荒城の月はこの富山城からもインスピレーションを得ているらしい。まぁ、それはそれでいい。
その後に富山駅に戻ってみるとやはり慌ただしさがあるなぁ。複々線の高架駅には上野行きの特急「はくたか」、大阪行きの特急「雷鳥」、名古屋行きの特急「しらさぎ」、米原からの特急「加越」がひっきりなしに入ってくる。だが、その一角にそれとは無縁のホームがある。4両編成のディーゼルカーが止まっている。こちらは高山本線の普通列車猪谷行きだ。
富山→高山本線→越中八尾
越中八尾→高山本線特急「ひだ」→岐阜
枕崎→広尾間の最長往復切符往路富山駅から使用再開
富山の市街を通り過ぎると高山本線は険しい山々へと挑んでいく。崖に張り付くように通る線路は素人目に見ても、凄いと思える。こんな所に線路を敷いたからこそ、高山本線は今まで度重なる災害に見舞われているんだな。色々と納得できる光景が辺りに展開される。
美濃太田駅に到着する頃にはお昼頃になるため、駅弁を買って車内で済ます。
犬山が近づいてくると左側に犬山城が見えてくる。それを覆い隠すように名古屋鉄道の新鵜沼駅が現れる。名古屋・岐阜近辺では明らかに国鉄よりも名古屋鉄道が力を持っている。それは新鵜沼駅だけを見るだけでもよく分かった。
岐阜→東海道本線快速→大垣
「・・・。」
名古屋圏に戻って始めてみる列車が313系であると安心する。ようやっとここまで戻ってきたのか。そういう考えにさえ浸ることが出来る。
「でも、これ見たからって戻れないんだよねぇ・・・。」
萌は分かっているようだ。
「そうだな・・・。こっから浜松ってヒョイと戻れる距離だけどねぇ・・・。」
「ナガシィ。この切符ほってさっさと戻っちゃう。私飽きてきたんだけど。」
「萌飽きてきたの・・・。そう言うんだったら戻るけど・・・。」
「嘘。冗談。」
「・・・ハハハ。頼りにしてるよ。」
「頼り二って。どうせ暇つぶしのためでしょ。」
「それでも、旅に付き人って言うのは必要だよ。」
「フフフ。いつでも頼ってね、ナガシィ。」
「・・・あっ、何か頼っちゃいけない気がしてきた。」
「何でッ。」
「・・・余りくっつくな。」
「フフフ。ダーメ。」
枕崎→広尾間の最長往復切符往路大垣駅で途中下車




