7831T列車 思ってたんと違う
皇紀2745年3月10日(第16日目) 国鉄津山線岡山駅。
岡山は国鉄天国と言えるほど国鉄車両が多い・・・。なんていう事はない。右からも左からもステンレスの車両が行き交っている。シリアルナンバーを見る限りそれらは223系5200番台らしい。似てはいるけど、見た目は223系5500番台を3両か4両編成にしたような感じになっている。
それは僕たちがこれから乗る津山線も同じようだ。「線路は続くよ、どこまでも」の接近チャイムと共にシルバーのディーゼルカーが入線してきた。
「何か、僕たちの知ってる岡山じゃないみたいだな。」
「それは岡山に失礼なんじゃない。」
萌はそう言ったけど、何で目をそらすかな。内心そう思ってる。まぁ、いいや。
岡山→津山線→津山
枕崎→広尾間の最長往復切符往路岡山駅から使用再開
「あっ、ナガシィ。岡山できび団子買ってきたんだ。中で食べよう。」
「それで、鬼退治に行かせるって言う気。ヤダよ。」
「・・・誰もギブアンドテイクが滅茶苦茶なことさせようなんて思ってないわよ。」
「ハハ。」
「フフ。」
223系に似たディーゼルカーはエンジンを吹かし、岡山駅を出発。法界院駅で車内は空き、僕たちは座席に腰掛けた。途中の列車交換が可能な駅では津山方面からも列車がやって来る。その列車も全部ステンレス製のディーゼルカーだ。上部の種別表示には「快速みささライナー」と掲げている。キハ129系かと思ったがシリアルナンバーは「キハ127」となっている。
(僕の知ってるのとはまた違うなぁ・・・。)
そう思いながら、車両何中にある両開きドアを見た。あっちのキハ127系にそこにドアはない・・・。
列車右側に扇形シャコが洗われると列車は津山駅に入線。列車から降りて、車両の行き先表示に目をやると「快速つやまライナー岡山」と表示されている。キハ47型がゆったりして雰囲気を持っているとしたら、キハ127系はどこか忙しない。そういう印象を受ける。それを表すように「つやまライナー」に変身したキハ127系とキハ122系3両はさっさと岡山に向けて出発していった。
それを見送って今度は姫新線の列車に乗り換える。こちらにもキハ127系が入線する。表示を確認すると「快速美作ライナー 月田」となっている。
「どうする。これ乗っても途中の月田までしかいけないけど。」
「いいじゃん、乗っちゃえば。」
「・・・。」
萌はそう言うと入ってきた「美作ライナー」にさっさと乗り込んだ。ハァ、少し待って新見行きに乗ればいいだに・・・。
津山→姫新線快速「美作ライナー」→月田
姫新線を快速列車が走るというのはなぁ・・・。姫新線はそれほどでもなかったが少しばかり必殺徐行する区間があった。快速が走っていることも有り、そういう区間は見えない。車内を見ると大体のシートに人が座っている。これは必殺徐行なんてしていられないなぁ・・・。
中国勝山で大半の乗客が下車。ようやっと中国地方で見慣れたキハ120系の姿を見るようになった。
「落ち着く。」
「失礼な気もするけどねぇ。中国地方に来たらこれがいないとねぇ。」
というか、さっきのキハ120系切り欠きホームの一角にいたけど、あれ何処に行くんだろうなぁ・・・。
「美作ライナー」は中国勝山駅の隣月田駅で終点となる。
枕崎→広尾間の最長往復切符往路月田駅で途中下車
一口メモ
国鉄南勝線
姫新線中国勝山~南勝線美作二川間を結ぶ鉄道線。キハ120系が主に活躍する。そのうち国鉄倉吉線山守~南勝線美作二川間が開業し、全通する予定。
国鉄223系5200番台
岡山地区に配備された223系。勾配対策がなされている他、最高時速130キロ運行を実施しないためリミッターが付けられている。見た目は223系5500番台に似ている。本物とは違い瀬戸大橋を渡らない(無いから)。
国鉄キハ127系
中国地方を中心に配備されたディーゼルカー。223系をそのままディーゼルカーにしたような見た目であり、3扉、車端部以外転換クロスシートが並ぶ。津山線、姫新線、芸備線、三江線、木次線にて最速達の快速運用に主に就く。山陽本線では変態性能と脳波コントロール機能が使える。




