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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(往路) 九州
37/270

7816T列車 心がピョンピョンするんじゃ

皇紀2745年2月27日(第5日目) 国鉄(こくてつ)鹿児島本線(かごしまほんせん)博多(はかた)駅。

 博多(はかた)駅に長編成を組んで613系、611系が入線する。電光掲示板には「快速下関(しものせき)」の文字や「区間快速荒尾(あらお)」とかなり遠くまで走っていることが分かる。僕たちが乗るべきは区間快速荒尾(あらお)行きである。転換クロスシートに腰掛け、器用に寝ている人が多い。

博多(はかた)鹿児島本線(かごしまほんせん)区間快速→久留米(くるめ)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)館の最長往復切符往路博多(はかた)駅から使用再開

 鹿児島本線(かごしまほんせん)を南下していくと熊本(くまもと)から来る特急「有明(ありあけ)」とすれ違う。ステンレスの車体にパノラマ構造の先頭を備えているのは783系であろう。「ハイパー有明(ありあけ)」と一部界隈に呼ばれているようだが、僕からしてみるとどこが「ハイパー」になったのかよく分からない。それが正直な感想である。

「ぱっと見結構乗ってたね。」

萌がつぶやく。

「それは向こうと全然違うって言うの明らかだろ。鉄道需要そのものがさ。」

「そうだけど・・・。あれって熊本(くまもと)4時くらいに出発してるよね。」

「それでも乗るってことさ.」

 久留米(くるめ)駅で鹿児島本線(かごしまほんせん)の列車を下車。次は久大本線(きゅうだいほんせん)の列車に乗る。

久留米(くるめ)久大本線(きゅうだいほんせん)特急「ゆふ」→日田(ひた)

 「あそ」、「おおよど」と同じキハ185系だ。「OOYODO」と書いてあった部分には「YUFU」と入っている。こちらは「ゆふ」専用という意味だろうか。

 特急列車にゆられること40分経ったとき、列車の左側から線路が合流し、駅を通過する。日田彦山線(ひたひこさんせん)との分岐駅夜明(よあけ)駅を通過したのだ。本来なら僕たちが持っている切符はこの駅から東に行くことが出来ないが、特急列車などでこの駅を通過する場合は日田(ひた)駅まで行ける特例がある。余目駅と同じようなところである。日田(ひた)駅で特急「ゆふ」を下車。日田彦山線(ひたひこさんせん)に入る列車は20分ほどで乗り換えられる。

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符往路夜明(よあけ)駅通過に伴い途中下車

夜明(よあけ)日田(ひた)間特例適用の上便宜乗車

日田(ひた)久大本線(きゅうだいほんせん)日田彦山線(ひたひこさんせん)添田(そえだ)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符往路夜明(よあけ)駅発車に伴い使用再開

 キハ40形はピョンピョン跳ねるように日田彦山線(ひたひこさんせん)を走る。どこかで脱線するんじゃ無いかって思われるくらいだ。それに合わせて体をゆらすと、

「フフ。」

萌はちょっと笑ってくれた。

 1時間ほど橋って行く手に添田(そえだ)駅の構内が見えた。ホームに白いディーゼルカーが止まっているが、それよりも目を引くのは長編成を組んだ黒い貨車だろう。これら全てが筑豊炭山一帯で採掘された石炭を山積みしている。これら石炭は筑豊本線(ちくほうほんせん)を通り若松港から出荷されることだろう。

「萌。」

「なぁに。」

「これからどうする。このまま添田線(そえだせん)に乗り換えちゃえば、香春(かわら)でまたこの列車に乗れるけど。」

「じゃあ、それでいいんじゃない。どうせ城野(じょうの)には行かなきゃいけないんだし。」

「じゃあ、このまま乗り換えでいいね。」

「うん。お昼は小倉(こくら)でオッケイ。」

「了解。」

ここから先、僕たちはこの筑豊に気付かれた鉄道ネットワークに最大限の敬意を払いたい。


一口メモ

特急「ゆふ」

博多(はかた)大分(おおいた)間を久大本線(きゅうだいほんせん)経由で運行する特急列車。


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