表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(往路) 九州
36/270

7815T列車 ロマンスの欠片もなし

皇紀2745年2月26日(第4日目) 国鉄(こくてつ)松浦線(まつうらせん)平戸口(ひらどくち)駅。

 地方にありがちな平戸口(ひらどくち)駅で列車を待つ。辺りはとても穏やかでのんびりした雰囲気だ。ここを訪れるキハ40形の歩みもどこかゆっくりしている。

「急がず、焦らず。そんな急いで何処に行くんだい。」

そんな声が聞こえてきそうだ。

平戸口(ひらどくち)松浦線(まつうらせん)伊万里(いまり)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符往路平戸口(ひらどくち)駅より使用再開

 海岸線をのんびりと通る。列車が線路の継ぎ目をたたくと上下にバウンドし、さらに左右へゆらされる。乗り心地はいいものとは決して言えないが、これが「ザ鉄道」と思わせてくれる。

 松浦(まつうら)駅、伊万里(いまり)駅でこの列車は20分くらい止まる。その間に反対方面行きの急行「伊万里(いまり)」や後ろから追ってきた急行「平戸(ひらど)」をやり過ごす。急行「平戸(ひらど)」は博多(はかた)行き。あれに乗れば博多(はかた)まで早く行くことが出来るが、あえてそれはしないことにする。

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)間の最長往復切符往路伊万里(いまり)駅で途中下車

 伊万里(いまり)は焼き物で有名な場所である。せっかくだから、降りてみようと言うことだ。まぁ、陶芸体験をするわけじゃないけれども・・・。

「で、伊万里(いまり)に来たのに選択は「カブトガニ館」頭おかしいんじゃない。」

萌はそうぼやいたが、それでも着いてきてくれるだけ感謝しないとね。

 タクシーを拾って伊万里(いまり)カブトガニ館に向かう。途中「この橋は夫婦で渡ると仲むつまじく暮らせるって言われてるんです。相生(あいおい)橋って言うんです。」そうタクシーの運転手さんが教えてくれた。

 カブトガニ館についてタクシーを降りてから、

「じゃあ、もっとくっついていられるよね。」

と萌が言う。

「やめろ。」

「えー。何で。ナガシィ、私と仲むつまじく暮らしたくないの。」

「もう十分仲むつまじいだろ。」

「ヤダ、ヤダ。もっと仲良く暮らしたい。」

「・・・。」

 カブトガニ館を見て回り、帰りは伊万里(いまり)津大橋を通って伊万里(いまり)駅に戻る。伊万里(いまり)駅からは筑肥線(ちくひせん)の列車に乗って、唐津(からつ)を経由して博多(はかた)へと向かう。姪浜(めいのはま)からは地下鉄が別れ、博多(はかた)を目指す。途中の駅から学生を大量のため込み、博多(はかた)で一気に吐き出した。僕らもそれに押されるように博多(はかた)駅のホームに出て行くこととなった。

 19時前に着いた。博多(はかた)でも2月は寒い・・・。

伊万里(いまり)筑肥線(ちくひせん)東唐津(ひがしからつ)

東唐津(ひがしからつ)筑肥線(ちくひせん)姪浜(めいのはま)

姪浜(めいのはま)筑肥線(ちくひせん)博多(はかた)

枕崎(まくらざき)広尾(ひろお)館の最長往復切符往路博多(はかた)駅で途中下車


一口メモ

国鉄(こくてつ)筑肥線(ちくひせん)

鹿児島本線(かごしまほんせん)博多(はかた)駅~松浦線(まつうらせん)伊万里(いまり)駅間を結ぶ路線。途中の姪浜(めいのはま)唐津(からつ)間では福岡市営地下鉄線からの直通運転も行っているため、直流電化されている。ただし、博多(はかた)姪浜(めいのはま)の一部区間は交流電化となっている。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ