7814T列車 RED MIDORI EXPRESS
皇紀2745年2月26日(第5日目) 国鉄大村線諫早駅。
諫早駅は長崎本線、大村線、島原鉄道が乗り入れる。長崎本線にはパノラマ車両を連結した783系や九州を象徴する真っ赤な485系「かもめ」が走っている。一方の大村線や島原鉄道は1両、2両のディーゼルカーがゆったりとしたスピードで走っている。僕たちが乗るのは2両の青いディーゼルカーが来る大村線だ。
諫早→大村線快速「シーサイドライナー」→佐世保
枕崎→広尾間の最長往復切符往路諫早駅から使用再開
海沿いを走る「シーサイドライナー」。これほど列車名と走る場所があっている列車は無いだろう。
早岐駅に来ると「シーサイドライナー」は長い時間止まる。ここで佐世保からの特急列車を待避するらしい。10分くらいと待っている間に真っ赤な485系6両編成が早岐駅にやって来る。ヘッドマークには木のシルエットがあり、そのうえに「MIDORI EXPRESS」と書かれている。
「これが赤いのに「みどり」。」
と萌が言う。
「・・・。」
僕もこれは初めて見たな。鉄道の本に「みどり」は載っているから存在は知っていたんだけど。本当に「みどり」と言う名前なのに車両は真っ赤。というかなぜこうしたんだろうなぁ・・・客は来るだろうけど。
しばらくすると「みどり」の後ろ側に485系「ハウステンボス」が連結される。こちらもこちらで奇抜な色だ。赤、緑、黄色、青。4色も使ってカラフルだ。
「ハウステンボス」が後ろに連結されて2分ほどで特急「みどり」・「ハウステンボス」は博多へ向けて発車していった。それから「シーサイドライナー」も佐世保に向けて発車する。
枕崎→広尾間の最長往復切符往路佐世保駅で途中下車
佐世保駅で佐世保バーガーでも買ってさらにその先を目指そう。
佐世保→松浦線急行「平戸」→平戸口
枕崎→広尾間の最長往復切符往路佐世保駅から使用再開
佐世保駅からキハ58形に乗車する。中は何個も4人掛けボックスシートが並ぶ。そのほとんどは空いている。いくら鉄道需要が無効よりも旺盛とは言っても、利用の少ない列車は少ないのか。
列車の窓を開けて風に当たりながら走る。柚木線、臼ノ浦線、世知原線が合流する駅では大量の黒い貨車が止まる。ほとんどの貨車に「帝国海軍軍令部」の文字が入り、ほとんどが軍に納められているものだと分かる。海軍って石炭使ってる・・・。
平戸口駅に着て僕たちは急行を降りた。この急行列車はそのまま博多まで走っていくらしい。乗っていれば博多に着くが、それはしない。反対方面からは急行「伊万里」がやって来る。それと入れ替わりに急行「平戸」は出発する。
枕崎→広尾間の最長往復切符往路平戸口駅で途中下車
「九州最西端の駅制覇。」
と萌はつぶやく。
この平戸口駅は九州で最も西にある駅になる。と言ってもそれは国鉄線の中ではのお話。本物の最西端は沖縄県営鉄道の駅になる。これはちょっと色んな注釈を取っ払いたい気分になるが、その暇は最長往復切符の後半に残されているだろうか。
福岡から飛べる暇があるならそうしようか。
国鉄松浦線
佐世保線佐世保駅から佐世保線有田駅間を平戸口、松浦経由で走る路線。長崎県の北側をぐるっと回る。
急行「平戸」・急行「伊万里」
博多~博多間を松浦線経由で運行する列車。佐世保・平戸口・伊万里の順番でまわる博多行きを「平戸」。伊万里・平戸口・佐世保の順番でまわる博多行きを「伊万里」としている。




