7812T列車 荒城
皇紀2745年2月26日(第4日目) 国鉄豊肥本線豊後竹田駅。
旅館から30分程度歩いて僕たちは岡城址に来た。昔は石垣の上に立派な店主が立っていたのであろうが、今は石垣しか残っていない。その中に一つ城にあると不自然なものもある。銅像だ。
「こんな所に銅像。」
と思っていたが、これはどうも滝廉太郎の銅像らしい。
(そういえば、豊後竹田の駅も「荒城の月」が使われてたなぁ。何でだ。)
と思って調べてみると、滝廉太郎は幼いときここで暮らしていたそうだ。さらに荒城の月はこの岡城と富山城に曲のイメージを得たとされているらしい。それでここに滝廉太郎の銅像が建っていると言うことだ。成る程、色んな巡り合わせで建っているのか・・・。色々と分からないものだな・・・。
「萌。」
「もうちょっと・・・。もうちょっとここの空気を吸っててもいいかな。」
「・・・。」
それには何も言わないことにしよう。
豊後竹田駅までは歩いて30分かかった。駅に来るとちょうど荒城の月が流れる。豊後竹田駅の列車接近目ディーもこれなのだ。
豊後竹田→豊肥本線→阿蘇
枕崎→広尾間の最長往復切符往路豊後竹田駅から使用再開
枕崎→広尾間の最長往復切符往路阿蘇駅で途中下車
ディーゼルカーを阿蘇駅で下車する。阿蘇は阿蘇山への玄関口になっている。バスとロープウェイを乗継いで阿蘇山の火口へ行ってみる。火口が近づくにつれてガス特有の臭いが辺りを包むようになる。阿蘇山の観光に来る人は結構多いようだ。火口を眺める人は多い。
阿蘇山をみてまわってから僕たちは再び豊肥本線の特急「あそ」で熊本を目指す。
阿蘇→豊肥本線・鹿児島本線特急「あそ」→大牟田
枕崎→広尾間の最長往復切符往路阿蘇駅から使用再開
特急「あそ」は昨日乗った「おおよど」と同じキハ185系だ。ステンレスの車体に赤いラインと「OOYODO EXPRESS」の文字が入っている。ということは車両は「おおよど」「あそ」は共用と言うことか・・・。
しばらく走ると眼下にホームが見えるようになる。立野駅だ。ホームに破棄は185系が入線している最中だった。こんなところで入れ替えでも行うのだろうか。そう思っていると列車は立野駅を通り過ぎてからいったん止まる、それから立野駅に入った。ここも大畑駅などと同様、特急も通過することが出来ない構造のスイッチバック駅らしい。
列車は立野駅に入線するとさっきキハ185系が止まっていたホームと同じホームに入るようだ。ドアが開くまで2回停車してから3回目でがくんと言う衝撃と共に止まる。
「こんなところで併結する列車なんてあったっけ。」
僕が疑問を口にすると
「ご乗車ありがとうございます。立野、立野です。この列車は特急「あそ」・「天岩戸」博多行きです。」
と案内された。「天岩戸」のことについて調べてみると博多から延岡間を結ぶ特急列車らしい。結構なロングランだ。
立野駅で「天岩戸」を従えた「あそ」は熊本を目指していく。途中の水前寺駅では白地に赤いラインが入る機関車と青色の客車がいる。さらに車掌車の後ろには電車がある。水前寺止まりの特急「有明」だ。
「なんていう魔編成なの。」
と萌が一言。確かに、あれは魔編成だ。
「あれってタイミングさえ合えば乗れるかな。」
「帰りは考えてみるか。」
そういうことにしておこう。
列車の中でお昼ご飯を済ませ、特急「あそ」を大牟田駅で降りた。
枕崎→広尾間の最長往復切符往路大牟田駅で途中下車
一口メモ
特急「あそ」
博多~大分間を豊肥本線経由で運転される特急。
特急「天岩戸」
博多~延岡間を豊肥本線・高千穂線経由で運転される特急列車。




