8047T列車 玄関から玄関へ
皇紀2745年7月5日(第134日目) 国鉄東北本線上野駅。
東京→東北本線(山手線)→上野
枕崎→広尾間の乗車券東京駅から使用再開
枕崎→広尾間の乗車券上野駅で途中下車
東京駅に新幹線で着いてから、一端東京駅で途中下車した。外食をしてから山手線に乗って上野駅に向かった。
改めて上野駅を見ると特急列車の数がすさまじい。仙台行きの特急「ひばり」がでたすぐ後に山形方面へ行く「つばさ」、新潟方面へ行く「とき」がでる。僕達が知っている時代には既に東北新幹線が東京駅に乗り入れていた。唯一「東北の玄関」を感じることが出来るのは各種寝台特急だけだった。
「やっぱり、北海道って遠いわね。」
「飛行機でひとっ飛びしたくなる気持ちが分かるなぁ・・・。」
「・・・やっぱり新幹線内って想像出来ないわね。」
「本当、通ってた所にないっていうのがねぇ。陸の王者ってよく分かるよ。」
仙台行きの特急「ひばり」がホームを離れる。「ひばり」が発ってすぐに583系がホームに入る。ヘッドマークが回って「はくつる」の幕が掲げられる。
「速く乗りたい・・・。」
「もうちょっと我慢、我慢。」
上野→東北本線寝台特急「はくつる」→青森
上野駅を出発すると車内はすぐに酒盛りの準備が始められる。サラリーマンは皆疲れているだろうからなぁ。こういう列車の移動を使った休息って言うのが必要になるのだろう。僕達もすぐに練るという時間ではなく、しばらくは寝台でゆっくり談笑でもしていることにした。
「相変わらずだけどこの寝台の広さはどうにかならないかなぁ・・・。主に縦の幅。」
「ハハハ。ナガシィでつかえるんじゃ私でも使えるわよ。」
「・・・。」
「変わって欲しい。」
「僕がいつも貧乏くじだもんなぁ・・・。」
「はい。はい。今日は私が中断に行くから。あっ、私の荷物下段に起きっぱなしでいい。」
「いいよ。別に。」
「中身見ないでよ。下着とか入ってるし。」
「そう言うこと言わない。」
「フフフ。ナガシィになら言っても大丈夫。」
大宮・宇都宮と首都圏の駅が離れていく。夜を迎えた列車内は酒盛りも終わりだんだんと静かになってくる。そして、上野発の夜行列車を降りたときそこは青森。青函航路の玄関だ。




