7805T列車 いざ、枕崎へ
皇紀2745年2月22日 国鉄鹿児島本線西鹿児島駅。
昨日は鹿児島市内を歩き回って、自分の体力を少しでも回復させようとした。まぁ、意味の無いことでも二人ですることに意味がある。
2日ぶりに西鹿児島駅に向かう。指宿枕崎線のディーゼルカーに乗り、山川へと向かう。
西鹿児島→指宿枕崎線→指宿
西大津→枕崎間の乗車券西鹿児島駅から使用再開
西大津→枕崎間の乗車券指宿駅で途中下車
指宿は砂むし温泉で有名だ。この先指宿枕崎線の列車は少なくなるし、僕たちが西鹿児島から乗った列車も接続はよいとは言えない。せっかくなので指宿駅から歩いて温泉施設に行くことにする。萌は最初歩きたくないと入ったが、最終的に我が儘聞いてくれることになった。
温泉に入ってから、指宿駅に戻り山川行きの列車に乗る。
指宿→指宿枕崎線→山川
山川→指宿枕崎線→枕崎
西大津→枕崎間の乗車券指宿駅から使用再開
山川駅で列車を乗り換え、真っ赤なディーゼルカーに乗り換える。
山川駅の二つ先に日本最南端の鉄道駅西大山駅がある。日本最南端の駅には一度でも降りてはみたいが、それを今使っている切符ですることに意味は無い。ここはあえてこのまま枕崎駅まで行ってしまおう。そうすれば、明日からは旅の本番が始まる。
指宿駅に2両のディーゼルカーが止まる。改札口を出るとき「無効印捺してもらえますか。」と駅員に言って駅舎の外に出た。
西大津→枕崎間の乗車券枕崎駅下車に伴い使用終了
「明日から最長往復切符の出番ねぇ。」
「そうだな。ついに始まるんだな。」
僕は荷物の中に入っている最長往復切符を思い浮かべた。あっちでやった嬉野温泉→稚内間の最長往復切符(笑)をしたときも終わりのない壮大な旅だなぁと思っていたからなぁ・・・。どんなものでも終わりはちゃんとある。しかし、その日数がそれを予感させない。明日から実に136日間。日本を南から北へ往復する旅が始まるのか・・・。
「私、明日からあの切符使うなんて想像できないんだけど。」
「同じだろ。向こうで旅行したときも本当に使うとは思ってなかったからなぁ・・・。」
「・・・そうね。今日は明日のためにゆっくり休みましょう。」
「うん。」
旅館に入り、横になる。明日・・・明日だ・・・。その時萌のスマホがなった。
「誰・・・あっ、梓。」
萌はそう言うとスマホを顔に付けた。電話かぁ・・・。僕は別に無いようになんて興味は無いが、喋っている内容は僕に筒抜けである。
「えっ、湯布院に来る・・・。うん。別にその日の近くなら大分の近くにいると思うけど。」
(・・・これは大分で時間合せて方がよさそうかな・・・。)




