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MAIN TRAFFIC7 -日本一の切符2745-  作者: 浜北の「ひかり」
枕崎→広尾(復路) 九州
255/270

8034T列車 困った最高神

皇紀2745年6月30日(第129日目) 国鉄(こくてつ)高千穂線(たかちほせん)延岡(のべおか)駅。

 延岡(のべおか)には日豊本線(にっぽうほんせん)ともう一つ鉄道線が乗り入れている。元は沿線にある日之影町を通ることから日ノ影線(ひのかげせん)と呼ばれていたが、今は高森線(たかもりせん)と繋がったことと観光開発を目的として高千穂線(たかちほせん)に名称変更されている。

 日豊本線(にっぽうほんせん)の赤い特急列車から降りて、高千穂線(たかちほせん)のディーゼルカーに乗り換える。このディーゼルカーも九州の色を象徴する赤だ。

延岡(のべおか)高千穂線(たかちほせん)高千穂(たかちほ)

延岡(のべおか)高千穂(たかちほ)間の乗車券使用開始

 高千穂線(たかちほせん)は五ヶ瀬川に沿っていく。日本中よく見る景色だ。天岩戸(あまのいわと)駅に着く手前、列車はとても高い橋を通る。その時にはちょっと減速運転をしてくれる。乗客サービスと言うことか。僕達はその間に高千穂(たかちほ)橋梁から見える景色を写真に撮った。

延岡(のべおか)高千穂(たかちほ)間の乗車券使用終了

 高千穂(たかちほ)からバスに乗って天岩戸(あまのいわと)神社って所に行く。

「でも、何で天岩戸(あまのいわと)神社って所来たの。」

と萌は聞く。

「いや、天岩戸(あまのいわと)って付くぐらいだから、天照大神(あまてらすおおみかみ)が引きこもった天岩戸(あまのいわと)の本物が有るんじゃないかと思ってさ。」

と答えた。

天岩戸(あまのいわと)ってそんなに有名。」

「有名というか。日本神話に出てくるじゃん。」

「後免、私日本神話全然分かんない。」

萌がそういうので、僕は簡単に天岩戸(あまのいわと)が絡む話をも得にした。一通り話を聞いてから、

「随分と迷惑な神様ね。それにしても神様も引きこもりたくなることあるのね。何か可愛い。」

「か・・・可愛いのか。」

「私はそう思ったってだけ。でも、弟さんの不作法が原因なんて家族思いなんだか、はた迷惑なだけなんだか。」

「少なくとも八百万の神様からしてみればはた迷惑なだけだな。」

「・・・でも、引きこもってる前で宴会とかする。引きこもってるときにはそっとしといて欲しいと思うんだけど。それは違うのかな。」

「引きこもりの対処に正解なんて有るわけないでしょ。とりあえず日本の神様は皆陽気だからしたんだよ。きっと。」

「陽気ねぇ・・・。」

萌は少しの間黙った。何を考えてるのかなと思っていると

天照大神(あまてらすおおみかみ)って大きいのかな。」

「大きいって・・・。何が。」

「「背よ。引きこもるためにはそれなりの大きさって必要でしょ。あんまり大きい一が小さい洞穴みたいな所に引きこもらないでしょ。まして、天岩戸(あまのいわと)で蓋までして。」

考えてみればそうだな。天照大神(あまてらすおおみかみ)の身長って言うのは具体的な数値が有るわけじゃないけど・・・。

「ナガシィ。」

「んっ。」

「もしかして、大きいのは胸だと思った。」

「・・・いや、ホントに何言ってるか分かんなかっただけ。神様に身長の概念があると思ってなかったから。」

「ホント。」

疑い深いなぁ。でも、この誤解はそのままでも良いかな。


一口メモ

高千穂線(たかちほせん)

豊肥本線(ほうひほんせん)立野(たての)駅~日豊本線(にっぽうほんせん)延岡(のべおか)駅間を結ぶ鉄道線。沿線には観光地として名高い高千穂(たかちほ)峡・天岩戸(あまのいわと)があり、そちらへの輸送を主とする博多(はかた)発の特急「天照(あまて)らす・岩戸(いわと)」が運行されている。


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