8033T列車 「火の山の荒城」
皇紀2745年6月30日(第129日目) 国鉄佐賀線佐賀駅。
佐賀→佐賀線→瀬高
枕崎→広尾間の最長往復切符復路佐賀駅から使用再開
朝方、佐賀線の列車に乗り込む。筑紫平野を走る。2月くらいに乗ったはずだが、こんなに期間が空くととても懐かしく感じるようになる。
往路でも見た筑紫川橋梁を渡る。
「懐かしいねぇ。」
「ホントね。」
渡る瞬間に僕達はそう言った。
線路の数が多くなる。鹿児島本線の合流だ。瀬高駅に入る手前で787系が高速で隣を駆け抜けていく。瀬高駅の端に佐賀線の列車は止まる。今まで乗ってきた短い列車から長い列車へと乗り換える。
瀬高→鹿児島本線→大牟田
枕崎→広尾間の最長往復切符復路大牟田駅で途中下車
瀬高駅から普通列車に乗って大牟田駅まで移動。大牟田駅でしばらく豊肥本線を走る特急列車を待った。駅の外で少し時間を潰してから、特急「火の山の荒城」に乗る。緑色のハイデッカーディーゼルカーは「ゆふいんの森」と同じか。8両編成を組んでいて、前に高千穂線の特急「天照らす・岩戸」、後ろに僕達が乗る「火の山の荒城」を連結している。
大牟田→鹿児島本線・豊肥本線特急「火の山の荒城」→大分
熊本から豊肥本線に入る。次に止まる立野駅で高千穂線に向かう「天照らす・岩戸」を切り離す。それから僕達の乗る列車は一端逆走して、立野駅を下に見ながら、阿蘇方面へと走り始める。その案内もアナウンスでながされた。結構丁寧になされたのはスイッチバックというのがこの列車にとってイベント的なものだからだろう。
「あっ、ナガシィ。この列車の乗車スタンプがあるみたいだよ。捺しに行ってみる。」
「行くのはいいけど、僕達捺せるもの持ってないよ。」
「九州の特急列車って大体スタンプが身も一緒において有るじゃない。」
「・・・。」
確かにそうか・・・。萌にそう誘われたので、自分たちの席を立ちスタンプ台に向かう。スタンプは三つおいてあって「ゆふいんの森」・「天照らす・岩戸」・「火の山の荒城」と並んでいる。
「どれ捺す。」
「いや、「荒城」捺しとけばいいでしょ。」
「ええ、でも3種類あるよ。全部捺しちゃおうよ。せっかくだし。」
「乗ったときに捺さないと意味ないでしょ。」
あっ、これはいらないこと言ったかもしれない。そう思ったときにはもう遅いとみた。
「ああ。分かったよ。そっちもその時乗せるからさ。」
「フフフ。期待しちゃうよ。大丈夫。」
「萌・・・。」
「130日くらい付き合ってあげてるんだから、私の我が儘もちゃんと聞いてよ。」
「いや、我が儘とは思ってないけど・・・。」
「けど・・・。」
「「天照らす・岩戸」は明日乗せることにするね。」
「あっ。うん。」
大分→日豊本線特急「にちりん」→延岡
枕崎→広尾間の最長往復切符復路延岡駅で途中下車
一口メモ
特急「火の山の荒城」
博多~大分間を豊肥本線経由(熊本・立野・阿蘇・豊後竹田)で結ぶ特急列車。車両はキハ71形(特急「ゆふいんの森」・特急「天照らす・岩戸」と共通運用)を使っている。




